あかんぼスリスリ
いつも赤ん坊の頬と自分の頬をあわせてスリスリしている母親がいた。
周りの人間は「絶対に将来親バカになるぞ」「絶対に子離れ出来んぞ」などと言っていた。
ある日、坂の途中にあるハミマにその母親が訪れた。
「ハミチキ! ハミチキくださぁい!!!」
そう叫ぶ母親は、胸に熟れたトマトのようなどろりとした質感の物体を抱いていた。
「この子に食べさせないと! はやく! はやくハミチキを!」
「ちょっと待ってくださいお客さん、なんですかそれ⋯⋯⋯⋯はっ!」
母親が抱えているモノが何なのかを理解した店員はショックのあまりその場に倒れたという。
その後母親は客の通報でやってきた警官に連れられ、その場を去ったそうだ。
外で一部始終を見ていた女性が別の警官に証言をしていた。
なんでも母親が坂で転んで、赤ん坊を下敷きにした状態で数メートル滑ってしまったそうなのだ。つまり、赤ん坊をソリにして坂を下ったということだ。
そのせいで赤ん坊は擦りおろされ、母親は発狂してしまった。
そして、ぐったりするわが子に力のつきそうなフライドチキンを食べさせるべくハミマに入ったそうだ。
それから、真っ赤に染まったその坂は『赤赤ん坊坂』と呼ばれ、その名前を付けた男子高校生は一生ネーミングセンス0人間と呼ばれたという。
赤2連続なのも、土へんが2連続なのもセンスない。
ていうかなんで「坊」って土へんなんだろね。坂は分かるけどさ、坊は人間やん。人間なのに土なの?
もしかしてアダムのこと!?
いや、でも坊って漢字が出来たのっていつなんだ? 中国語からもう坊ってあったのか? それとも日本語で初めて登場したのか? その頃にはもうキリスト教は伝わってたのか?
分っかんねぇや!
俺バカだから分っかんねぇや!
メシ行こ、メシ! じゃあな!




