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罪が降りかかる時

『あ!』

真樹が振り向いた時、女はナイフを片手に走りだしていた。

それと同時に新藤と紗世が視界に入った。

とっさの判断なのだろう。

紗世が女を追いかけ、涼子を庇おうとした。

その時ー。

グサリとナイフが彼女のわき腹に刺さった。


時が止まったような気がした。

紗世から真っ赤な血が流れている。

女を取り押さえたのは並木で。

救急車を呼んだのは真樹だった。



涼子を刺そうとしたのは時田の同期の妻だった。

涼子が入社してすぐ関係がはじまっていた。途中関係が途切れた時に彼は学生時代から付き合っていた彼女と結婚した。

それからしばらくして涼子が時田とうまくいかなくなった時に相談にのるようになり、また関係は復活していた。

妻と別れるつもりはなかったが…。どうしても涼子が気になり、度々会いに行っていた。

そんな行動を不信に思っていた妻の不満や不安が重なり。

今回の事件が起こった。


『なんで…。なんで飯塚さんはわたしなんて庇ったのよ。迷惑なのよ。わたしが刺されればそれで良かったのに…。どうして…』

涼子は病院の廊下で叫んでいた。

真樹が涼子のところに行こうとすると。それより早く新藤が近づき、彼女の頬を叩いた。

『いまは紗世が助かることだけを祈ってくれ。彼女が嫌いでもかまわない。でも俺には彼女が必要だ』

新藤のそんな姿を見てはさすがに涼子も反論できない。


緊張の中、緊急オペがはじまった。


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