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秘密

付き合いはじめたばかりの頃はどういう態度をとればいいのかわからなかった。

会社で見る時田と全く違うプライベートな顔の彼。

一緒にいるだけでドキドキしてしまって何を話せばいいのかわからない。

会社にバレると面倒だからー。

その言いつけをしっかり守って親友の理子にもまだ付き合っていることを言っていない。

そんな状態が半年続いたある日、紗世の異動が決まった。

秘書課への異動。

会社を辞めるわけでもないのに。大きな花束を渡されて少し照れる。



時田と付き合いはじめてからというもの紗世は涼子に避けられていた。

挨拶をしても返ってこないことがしょっちゅうだったし、紗世が何か頼むと涼子は露骨に嫌な顔をした。

それでも仕事だからと割り切って普通に接していたけれど何となく胸のモヤモヤは残っていた。

あんなに仲がよかったはずの時田と涼子が全く話さなくなったのも時田と紗世が付き合いはじめた少し前だった。

よくよく考えればおかしいことに気づけたのかもしれない。

でも紗世は隣に好きな人がいてくれるだけで幸せだった。

時田が自分の料理をおいしいと言う。

疲れている時田のために洗濯やマッサージをする!

こんな幸せがあるなんて知らなかった。

毎日が楽しくて、仕事も楽しくて。

だから彼の裏切りには気づかなかった。

もしかしたら心のどこかで気づいていたのかもしれない。

それに気づかないふりをしていたのかもしれない…。

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