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心の氷

紗世は部屋に入って驚く。

「広い…。こんな素敵な部屋…嬉しいけどどうしたらいいのかわからない」

「このホテルで一番豪華な部屋を用意してもらったよ。緊張しないで。気軽に考えて。温泉入って汗流して…リフレッシュしよう。嫌なことも全部忘れて。ここからスタートしよう」

「新藤さん…」


だいぶ元気になったけれどまだ時々、時田とのことを思い出してしまう。忘れようと努力しても夢に彼や涼子がでてきてうなされてしまう日もある。朝起きたらなぜか涙が流れていて…。

この心の傷が癒える日がくるのかな…。


「何考えてるの?」

新藤が心配そうに紗世の顔をみつめる。


「ごはんの前にお風呂でも入ってこようか。混浴もあるけど…どうする?」

新藤がにこにこして笑いかける。

「こ、混浴?絶対無理ですっっ。裸…見られちゃうじゃないですかっっっ」

「ぶっ」

新藤がお腹をかかえて笑う。

「そんなに焦んなくてもいいのに。冗談だよ。ゆっくりお風呂入っておいで」

「え?冗談?びっくりした」

お風呂のセットを持って部屋をでようとした時。新藤に呼び止められる。


「紗世…」

「なに?」

「不安にならなくても大丈夫だよ。心の傷はちゃんと癒えるから。紗世には俺がいるよ。何があっても俺がいるから。心配しないで」

ぎゅっと強く抱きしめられる。

紗世の中の心の氷がとけていく気がした…。

新藤さんのこともっと知りたい。そんな気持ちでいっぱいになった。



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