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友情

理子が不機嫌にワイングラスをおく。


「ほら。理子!理子の大好きなチョコレートのロールケーキきたよ」

紗世がにこっと笑った。

少し機嫌がなおったのか理子もつられて笑う。そして子どもをさとすような優しい口調でゆっくり話しはじめた。

「紗世に怒ってるわけじゃないよ。わたしはどうしても時田さんが許せないの!どうしてそんなことができるの?元カノにいいよられたって絶対に断るところは断らなきゃいけないのに…。それができないなら彼女なんて作るべきじゃないのに。涼子が好きなら紗世ときっちり別れなければいけないし」

ヒトイキおいて理子が真っ直ぐ紗世を見て続ける。

「紗世。よく聞いて…。時田さんは必ず紗世のところに戻ってくる。でもここで許したらまた同じことを繰り返すと思うの。あの人は紗世を幸せにはしてくれない。こんなにキレイでかわいい紗世をまた傷つける。紗世を失って…。一番大切なものを失って自分のおろかさに気づけばいい」

理子の目にはうっすら涙がたまっている。

「理子ありがとう。理子の言いたいことはわかる。自分がどうすべきかもわかってる。でもまだ心がついていかなくて。わたし彼を愛してる…。落ち着いて自分で答えをだせるようになるまでもう少し時間がかかりそうなの」

紗世はいつだって真っ直ぐで曇りやにごりがない。そんな彼女だから心配。

「早くお姫さまをお城から連れ出してくれないかな。王子さま…」

理子はぽつりとつぶやいた。



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