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初日の朝

「ふぁ~~」

欠伸をしてベッドから出た。

同居1日目の朝。今日は僕が朝食を作る番だ。


何を作ろう・・・

麗華さんは洋食派なのだろうか、和食派なのだろうか

まぁ、いいや

結局、ご飯と味噌汁と卵焼きを作ることにした。

両親が家にいることが全くないので、家事は極めたと言ってよいほど僕の家事スキルはあると自負している。


さてと朝食の準備が終わったから、麗華さんが起きてくるまで、学校に行く支度をしておこう。僕は自分の部屋に戻って着がえることにした。




おかしい。麗華さんと僕の部屋は隣同士なのだが、隣からは何も気配を感じない。まだ寝ているのか?

だとしたら少しまずい・・・

起こしに行くか?

いや、勝手に入るのはルール違反だ

でも、もしまだ寝てて遅刻させでもしたらそれこそ死だろう

どうする?




はぁ




結局起こしに行くことにした。

何年も使われていなかったこの部屋。

一応ノックをしてみる

返事がない。


よしっ


気合いを入れてから、鉛のように重そうなドアをひく。




とても静かだった。

まだ、ダンボールがそこら中に置いてあったが、家具がベッドと机と椅子だけしか置かれていなかったその部屋はどこか寂しさも感じることができた。


そしてそんな中で幸せそうに眠っている麗華さんがいた。引っ越しで疲れていたのだろう、とても深く眠っていた。


やっぱり寝てたか。それにしても綺麗な顔だな。

でも起きてる時より幼さが感じられて何か可愛い


って、見とれてる場合じゃない

「麗華さん…、起きて下さい。遅刻しますよ」

恐る恐る麗華さんの肩を揺する。

「んん・・・・」

後もう一押しだ

「麗華さんっ」


少し大きな声を出して呼んだら、目の前にキョトンとした麗華さんの顔があった。

まだ寝起きで頭が十分に働いてない様子だ。


「あら、陽くん。おはよう・・・?」


部屋中見回した後視線が僕にとまる

「えっと、そろそろ起きないと遅刻と思って、悪いと思ったんですけど、勝手に上がりました」



「・・・見た?」


「え?」


「だから、その、、私の寝顔を」

見ると麗華さんの顔が少し赤くなってきた

やっぱり少し恥ずかしかったのだろう。


これはやばいな・・・


「あ、あの、朝食の用意できてますんで、着替えたら降りてきて下さいっ」

僕は急いで部屋を出て、食卓に向かった。





「忘れなさい」

着替えをすまして食卓に来た麗華さんが言った

「えっと。何を?」

「今日みたもの全部。あなたバカだから覚えるの苦手でも忘れるの得意でしょ?だから全対に忘れなさい。できないなら協力するけど」


「・・・えっと、その、はい。努力します」


まだ会って間もないのにバカって・・・

まぁ、賢くはないけど。


「あら、中々おいしいわね。

  お弁当も楽しみだわ」

「あぁ、ありがとうございます。っえ?お弁当?」

「作ってないの?」

「はい、学食があると聞いたので」

「はぁ、学食は確かにあるけど上級生が使うから、1年生なんて席がないわよ。昨日説明なかった?」


「あぁ、そう言えば。学校生活での注意点の時に。今からじゃ間に合いませんね。どうしましょう」


「本当にバカね。しょうがないわねぇ

 気は進まないけど、今日は私と一緒に学食で食べなさい。ちょうど話したいこともあったし」

「すみません。ありがとうございます。」


そうして僕達は学校に向かった






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