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文化祭2日目 後編

「お疲れさまです。劇、とても良かったです。」

立派に劇を終えた麗華さんに声をかけた。

「あぁ、ありがとう。で、何でそんな格好で来てるの?」

そんな格好?僕は自分の体を見てみた。

そうだ、いろいろ考えてたら忘れてた。僕今女装してるんだった。

「えっと、クラスの宣伝というとで着替えさせて貰えませんでした」

「そう、その格好気に入ったから家でしてても良いわよ」

「全身全霊、己のすべてをかけて遠慮させていただきます」

「冗談に決まってるじゃない。本気にしないでよ」

それにしてはかなり残念そうな顔をしているのは何故?

「まぁいいいわ。で、事は相談何だけど、その格好で舞踏会参加してくれない?」

「無理です。嫌です。論外です。」

「はぁ?」

「い、いや、論外は少し言い過ぎですかね?」









「それでは今から舞踏会を始めます。まず初めにコンテストです。参加者は中央に出てきて下さい。これから踊っていただく曲は事前に知らせてあったようにチャイコフスキーの『くるみ割り人形より花のワルツ』とハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』です。審査員はこの会場にいる人全員。文化祭のパンフレットを皆さん持っていると思います。その最後のページに番号が1から7まで書いてあると思います。1番良かったと思うペアの番号をちぎって投票箱の中に入れてください。結果発表は7月の月頭集会で。優勝したペアにはこの学校のベストカップルの称号を与えるとともに、景品として先々月県内に出来ばかりのテーマパークの一日無料パスを贈呈します。」

麗華さんのアナウンスがグラウンドに響いた。

もう参加者は中央に出ていて観客もとい審査員に囲まれている。

様々なペアがいる。普通のカップルっぽい人、男同士、女同士、女装している人、明らかに受けを狙いに行っているド派手な服を着た人。うん、なかなか楽しめそうだ。


「それでは、ミュージックスタート」

麗華さんの合図とともに僕は音楽をかけた。




「アハハハハーー」

「ウフフフフーー」

いきなりそんな奇声がきこえた。

げ、これは観客の声ではなく参加者の声だったみたいだ。女装した人となんかキザな格好をしている人のペアだ。この二人は追いかけっこをしているようだ。足をバレイのように広げて飛びながら進んでおり手は蝶の羽のように上下させている。・・・・・気持ち悪い


「うぎゃぁぁぁ、やめてくれー」

「キャー、キモーイ」

今度は観客からの声のようだ。

あぁ、あのペアに向かってか。男同士のペアだった。特徴を挙げるならばすごくガタイがいい男二人。そんな二人が身体を密着させて踊っている。・・・・・吐きそう


そのほかのペアもいろいろめちゃくちゃだ。この中から優勝するチームが出てくるのだろうか・・・




「コンテスト終了です。次は皆さんに自由に踊っていただきます。友達や恋人、好きな人、自由に楽しく踊ってください。これをきっかけに良い出会いもあるかもしれませんよ?それではどうぞぉ!」

「「「「「うおおおおぉぉぉぉ」」」」」

男子のテンションがスッゲー上がってる。・・・気持ちは分かるけど。


「イエェェェイ。みんな元気してるかぁぁぁあああ?1年D組近藤拓海、踊るぜぇぇぇ」

バカがいる。そのバカはグラウンドに作られた仮設ステージの上に上がり踊り始めた。

なんだそれは、どこかバレエやフィギュアスケートを思わせるくねくねしたダンスを始めた。

あ、こけた



「陸井くん、踊りましょう」

誰かに声を掛けられた

「いや私と踊りましょう」

「いや私と」「いや僕と」「俺だぁ」

なんでこんなにモテてるんだ?

「ま、まぁ順番に、、まだ時間はありますので・・・」



はぁ、スンゲェ疲れた、あれから20分は踊り続けたな

そういえば麗華さんは何してるんだろう、折角だし踊ろうかな・・・

僕はそこら辺を見回した。

あ、いた!

麗華さんは男の人と踊っていた。その周りには並んでいる人もいた。やっぱりモテモテだなぁ。あの分じゃぁ順番がまわってこないだろうな。少し残念・・・。ていうか何だよあの笑顔、男のほうはニヤニヤしちゃって・・・


少しブルーな気持ちになってしまったが舞踏会は無事成功の二文字とともに終わった。





「終わりましたね」

「そうね」

舞踏会が終わった後、文化祭の閉会式が行われ文化祭のほうも無事幕を閉じた。

そして後片付けが終わり今は帰り道。もう空は暗い。

「成功、しましたよね?」

「そうね」

「楽しかったですね」

「そうね」

「麗華さんって綺麗ですね」

「そうね・・・えっ?な、何言ってるのよ!」

叩かれた

やっぱりおかしい返事が「そうね」だけなのも張り手にも力が入っていないのも

「麗華さんどうしたんですか?心ここにあらずって感じですけど」

「・・・・・誰のせいよ・・・」

「え、僕ですか?」

何かしたっけ?

「私が男子達の相手している間、あなたは綺麗なお姉さんたちと楽しそうに踊って・・・。私だって、・・たと一緒に・・・・・・・に」

なんだそれは・・・・最後のほうが聞き取れなかったし僕だって好きであの人たちと踊っていたわけじゃないのに。

「え?なんて言いました?」

「あーもう!踊るわよ」

は?

「えぇ、今からですか?」

「そう、ほら」

麗華さんの手が僕の腰に触れた。

「あっ・・・」

麗華さんは足を躓いたらしく僕の胸に倒れてきた。僕はそれを受け止める形になる。

ん?あったかい・・・・もしかして

「え、ちょっ、なに」

僕は麗華さんの額に僕のそれを当てた。・・・やっぱり

「麗華さん、熱ありますよ?」

こんなにいつもより元気なのに熱がある人って・・・・変だ

「・・・・・・」

返事がない、ってこれはやばい

麗華さんの顔はさっきよりも火照ってきており意識もしっかりとしていないようだ。






はぁ

荷物が増えた。

・・・・・・・・・・・でも。










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