第3話 第四地区への侵攻
「…どうします?」
「次は第四地区か…」
「しかし第五地区の全ての制圧は終わっていません」
「構わん。じきに制圧出来るだろう。」
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「まさかこんな所で合うことになるとはね。」
今の俺の状況を説明しよう。幼馴染と再会した俺はなんとその幼馴染と登校に下校を共にしているのだ。
怨むなよ?まだ一緒に帰ったりしているだけだからな。
「あのーすいません。」
「はい?」
「いやあ、風紀委員会の者ですがちょっとお伺いしたいことが」
「俺にですか?」
「はい、あっ、すぐに済みますので。」
見ると他にもされている人は大勢いる。一体何があったのか。
よく分からんが俺はその日は普通の日だった。そして翌日。
朝起きると窓から見えた光景はただならぬ様子だった。
色々な声が聞こえた。おそらく風紀委員会と不良グループの声だろう。
とりあえず学校に行かなければ。そして寮の出入り口で風紀委員に止められた。
「すいませんね。現在第四地区には警戒警告がされていまして、警告が解除されるまでは…」
学校には行かなくていいらしい。暇だな。退屈だ。
「何があったんだろうか…」
何があったのか聞いたが詳しくは聞けないらしい。しかし異常な光景である。
今までこんなことはなかった気がするが…
「どうした?」
「!?…璃奈か」
「ふふ、そんなに驚いたかい?」
「いいや。」
「良かったら僕の部屋に来てくれないかい?」
「いいのか?大体そういうことは…」
「僕も話し相手が欲しかったんだ。一人でいるのは案外退屈だからね。」
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璃奈の寮部屋は普通だった。俺とほとんど変わらない。当たり前か。
「ねえ。」
「何?」
「超能力とかって本当にあると思う?」
「がはっ!うぇ…」
「!?大丈夫かい?」
「…ああ、大丈夫」
「あると思う?」
「俺達が見てないなら存在しないって言うのは流石に自己中心的すぎるよな。あるんじゃないか?」
「ふーん。ま、こんなこと聞いても何の意味もないよね。」
今目の前にいますよ、そんなことは絶対に言えませんが。いや、言ってもいいかな。
「君は普段学校はどうなんだい?」
「まあ、普通かな。友達が普通にいて、普通の生活だよ。」
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そんな話をしていた。気がつくと夕暮れ時で、俺は自室に戻った。
「自宅警備員って毎日こんな生活してるのかな」
そんなどうでもいいことを一人つぶやくと、下の階から声が聞こえた。
「何をする!やめろ!がはっ…」
「?なんかあったのか?」
とりあえず下に降りた。すると3人ほどのいかにも不良という感じの男たちがいた。
「3人でやっちゃえば大したことないな。」
「ああ、所詮風紀委員も俺達にかかりゃ雑魚だぜ雑魚。」
「一人を集団でやって、ねぇ…」
「!?何だお前はぁ!?」
「何だと思う?住人だよ。」
「っせえ!手前もボコしてやるよ!」
うーん。駄目だな。
こいつらは喧嘩してるつもりだろうが俺はよけまくってる、いやよけなくても、あっちがよける。
どういう意味かって?
俺は超能力が使えるだろ、だから相手の攻撃は全て超能力で動かせる。
もちろん限度があるが、俺にとって敵の攻撃を避けることはたやすいことだ。
「何だ攻撃が当たんないんだ!?ちょこまかとよけやがって!」
「さてと…こっちも反撃していい?」
俺はいつも持ち歩いている傘を取り出した。そしてこれで…
「おらよ、っと」
傘でただ殴っただけではない。俺の超能力である物質を別の場所に移動させたりのほかにもいくつか使える。
そのうちのひとつが相手の人体、及び脳に対して超能力であり得ないほどの電波を流させる。
これで人体、または脳に大きな障害を残せる。
もちろん本気でやったら不味いので俺はかなり手加減しているほうだが。
「うわああああああああああああああああああああ!!!!!!!!逃げろ!!!!!!」
こうして俺は一命を取り留めた。




