第4話 冒険者ギルドはだいたい騒がしい
今日もよろしくお願いします( `・ω・´)ノ ヨロシクー
さっそくスタート
草原を抜け、しばらく歩いた先に街が見えた。
石造りの壁に囲まれた、いかにも中世ファンタジーな街並み。
「人、いるな……」
門の前には行商人や冒険者らしき人影が並んでいる。
鎧姿、ローブ、獣人っぽい人までいる。
「この世界、人種ごちゃ混ぜ?」
「基本そう。差別もあるけど、今は省略」
女神の説明が雑すぎる。
門番に止められるかと思ったが、特に何もなく通された。
身分証とかないのか。
「まずはギルドね」
女神に案内され、街の中心にある大きな建物に入る。
中は想像以上に騒がしかった。
酒の匂い。
笑い声。
怒鳴り声。
「あ、無理。胃がキリキリする」
「社畜あるある」
受付カウンターに向かうと、赤髪の女性がこちらを見た。
年は二十代前半くらい。
キリッとした目つきで、仕事ができそうだ。
「冒険者登録ですね?」
「え、あ、はい」
女神はいない。
いつの間にか消えていた。
「……あの人、消えるの早くない?」
「よくあることです」
よくあるのか。
簡単な説明を受け、名前を告げる。
「ユウキさんですね。では、ステータス測定を」
水晶のような球体に手を置かされた。
一瞬、球が光る。
赤髪の受付嬢が、ぴたりと動きを止めた。
「……?」
「少々、お待ちください」
奥に引っ込んでいく。
ざわつくギルド内。
視線が、じわじわと俺に集まってくる。
「……なんかやらかした?」
戻ってきた受付嬢の後ろには、屈強な男がいた。
ギルドマスターだろう。
顔に大きな傷。
いかにも強そう。
「君が、ユウキか」
「はい」
「……本当に一般人か?」
嫌な予感しかしない。
「測定結果、見せてくれ」
差し出された紙を覗く。
名前:ユウキ
職業:未設定
レベル:1
耐性:全属性MAX
「……」
「……」
「耐性、って……全部?」
「全部だな」
ギルドマスターが頭を掻いた。
「こんなの、見たことがない」
周囲がざわつく。
「バグじゃないですか?」
「水晶が壊れてたんじゃ……」
「いや、壊れる前に逃げ出すレベルだ」
俺は胃を押さえた。
「すみません、俺、目立ちたくなくて……」
ギルドマスターはしばらく俺を見つめ、ふっと笑った。
「安心しろ。ここでは、強い奴ほど歓迎される」
「それ、逆に怖いです」
「とりあえず、ランクは仮でEだ」
「助かります……」
「だが忠告だ」
ギルドマスターは声を低くした。
「その耐性、いずれ国家が嗅ぎつける」
「……ですよね」
なろうあるあるだ。
受付嬢が小声で言った。
「最初は、街の外の薬草採取からがおすすめですよ」
「命の危険、低めですよね?」
「はい。たぶん」
たぶん。
その言葉がやけに不安だった。
ウィンドウが開く。
ログイン継続:2日
次回報酬ランク:R
「……もう2日目?」
時間感覚、どうなってるんだ。
俺は深く息を吸った。
「とりあえず……生き延びよう」
次回もよろしくお願いします。( `・ω・´)ノ ヨロシクー




