平凡な少年が、上位存在に愛されながら伝説を目指す物語

僕は英雄になるつもりだった。
剣と魔法、拍手喝采、感動の冒険──のはずが。

初日、巨大イモムシに無言で轢かれて即死。

なにその死因。モンスター界の交通事故？

気づけば真っ暗闇。
謎の声が囁く。

『失敗したな』
『こっち側へようこそ』

いや、どっち側？

気づいたら生き返ってて、右腕生えてて、
AIみたいな子が冷静に言った。

「おめでとうございます。死亡→夢喰い化です」

進化過程おかしくない？

でも僕は諦めない。
だって、言っちゃったから。

「……僕、伝説になるって」

「達成率0.00001%。失敗前提ですね」

黙れ未来予測AI。
ここからだ。
夢を喰らってでも、僕はなってやる。

──伝説（予定）だ。

…まずはイモムシにリベンジするところからだけど。

(※中盤、主人公がTSする場面が登場します。苦手な方はご注意ください)