このやろおおおお!!!!!
ちょっと早めに出します。
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「お、お前、誰?」
「ん?私か、だからレオネだ。」
最初は俺の方がおかしいのではないかと思った。
昨日まで、いや、十五分前まで普通だった奴が急に戦争やら入れ替わりやらじゅんまやらよくわからないことをペラペラと当たり前のように言ってくる。
そんなこと今までに見たことも聞いたことも体験したこともなかったから、壊れたのは俺の方だと思った。むしろ、ホントにそうなのかもしれない。
今もよくわかっていないこの現状。俺の方がわかんない。
なんで転移なんて起こんだよ。なんだよ、入れ替わりってよ。柊の方は何処いったんだよ。
チラリと後ろを振り返り柊の体を見る。
うん、体はやっぱ柊のまんまなんだよなあ。んでも・・・
「な、なあ。お前、ほんとにしゅうじゃねえの?」
「私はレオネだと言っているだろう!」
と、何回目かもわからない回答をもらった。
もう、俺は深く考えんのをやめた。考えても理解できないから、直感でいくことにした。
何か聞き出さないとと思い、当たり前の所から探っていかないと何もわからないと判断した俺は・・・
「んで、レオネさんとやらよお。あんたの胸はもともとどんくらいだったんだあ。」
「なっ!?なんてことを聴くんだ!?私は〝淑女の王〟という二つ名も持っているのだぞ!?」
「そんなやつにはみえないけどねええ。」
「おのれえええええ!!!!」
レオネがいきなり殴りかかろうとしてきたが、外見は柊のままなので力が弱すぎて簡単に弾き返せる。
「はっはっは。中身が王様でも外見が違えば弱っちいものですねええ。」
「おまえええ!!あっちの世界へ連れてってしばいてやるからな!」
と柊が可愛く拗ねた。
こいつがやっても何も萌えないしむしろ気持ちが悪い。
「おい、レオネ。俺からの忠告だ。」
このままでは、この世界のみんなに柊の中身がホントは女だったといとも簡単にばれてしまう。
俺もまだ全然頭が理解しきれていないが、なんかそうなったらレオネも面倒なことに巻き込まれそうなので、ある程度の決まりは作っておくべきだと思った。
「一つ:俺から離れてはいけない
二つ:一人称は〝俺〟とする
三つ:不要な発言はしない
四つ:自分が本当はレオネだと誰にも話してはいけない
五つ:基本的に俺(光煌)の言うことを聴く
だ。これは絶対条件だ。いいな。」
レオネは目を輝かせながらうなずき、納得した様子だった。
「感謝する。光煌。お前をまだ完全に信用はしてないが、これからよろしく頼む。」
そんな素直に言われて嬉しくない奴はいない、っが、なんか引っかかる点がある・・・ような・・・・・、あっ、そういえば、
「なあ、あっちの世界は大丈夫なのか?お前も腐っても王なんだろ。」
「私は腐ってないが・・・、まあ、そこは置いておいて、あっちの世界だっけ。う、うん。そりゃあな、最初はめっちゃ不安だったよ。私がいなくても戦争に勝てるのか。ちゃんと成り立つのか。んだけど、大丈夫だ。」
「どうして?」
「だって、あっちには私の最も信頼している部下が四人いる。それに、柊だってあんたの戦友なんだろ。それならなんか安心してきたんだよ。」
レオネは悲しそうにだけど悔しそうに言った。俺にできるのはなんだろうか。今はこういうのしか思いつかない。
「んだけど、大丈夫かなあ?・・・だって、あいつ
暇があると女子の胸の大きさと弾力について語ってる奴だからなああ・・・。」
「――――――このやろおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
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