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駿人はシュンとして出会ってしまう③

なんとなんと、この駄作に対しブクマが何個か付いていました!!嬉しくて嬉しくて狂いそう。

今日は自分なりに小説の書き方を勉強してみました。うまく出来てるといいな。

「……桐崎さんですか」


「うん、桐谷ね」


俺が指摘するとみるみると彼女の頬は火照ったように赤く染まっていく。


「す、すみません。まだ全員の名前を把握出来ていなくて」


大丈夫、俺なんて健也と百瀬さんくらいしか知らないから


「いいよいいよ気にしないで。クラスのマドンナの百瀬さんとは違って俺はただの三軍陰キャ野郎だから」


彼女の眉間には少しばかり皺が寄り、少し不機嫌そうな顔をした。


沈黙の帳が俺と彼女の間に降り少し経った頃、俺が


(この空気どうしよう……)


と思い始めると、ふと彼女の口は開かれた。


「私、あまり『マドンナ』とかそういう呼ばれ方好きじゃないんです。私は皆と何も変わりません。」


「……」


「そ、それに距離があるようで嫌じゃないですか!だから、普通に接してくださいね!」


気まずい空気を振り払うように手を振りながら、慌てるような、誤魔化そうとするようなそんなアタフタした表情で彼女は話題を切り替えようとした。


彼女も結構苦労してるのかな?空気の読める駿人様はこの話題はもう追求しないであげよう。空気が読めるからな!


「そうだね。もう言わないようにするよ。ごめんね百瀬さん」


「はい、是非そうしてください。お願いしますね桐山さん!」


「うん、桐谷ね」


彼女の頬は再び赤く染まることになった。








彼女の、リンゴのように赤く染まった頬も無事元に戻り、


「ところで桐谷さんはこんな所でどうしたのですか?」


と聞かれた。


「あぁうん、好きな小説の新刊が出たからね」


駿人は手に持っていたラノベを桃華の視界に入らないよう背中の後ろへと回しながら答える。


ここであえて『ラノベ』と言わず『小説』と言った理由は察してくれ。今日買うやつは少し肌色成分が多いんだよ。


「百瀬さんは今日どうしたの?」


誤魔化すように尋ねると


「美恵ちゃん……えっと、神谷美恵ってわかりますか?」


「あーうん、百瀬さんが仲良さそうにしてる人でしょ」


まるでストーカーかの様な言い方であるが気にしないで貰いたい。


「はい、多分その子です」


彼女は台の上に一人、いや一冊で寂しそうに佇んでる俺の雑誌に指を指しながら


「今日は美恵ちゃんに、シュンさんが表紙を飾ってる雑誌をお勧めされまして、それで買いに来たんです」


と言った。


ふむふむ、なるほどね。まあ知ってたんだけど。


身近に俺の雑誌のを手に取ってくれる人がいるのはやはり嬉しいものだな。


「……俺の雑誌?」


首を傾げながら不思議そうな顔で駿人をを見つめる桃華。


やばいやばい、声に出てた!


「あーあー、んー、いや『俺の買おうとした雑誌』ね。うん!」


「そ、そうですか」


勢いに任せなんとか誤魔化す事が出来たようだ。


いや、出来てないな。だって百瀬さんめちゃめちゃ不思議そうにしてるもん。頭の上にはてなマーク三つ見えるもん。と、とにかく話題を変えなければ!!


「も、百瀬さんはシュンのことどう思う?」


「どう思う、ですか?んーそうですね、あんまり人を評価するような事は言いたくないのですが、やはり今大人気のモデルだけあってすごく格好良いと思いますよ」


あぁ、俺の自尊心が満たされていく……。気持ちいい……。


「そっか、俺もそう思うよ。あ、そうだ俺はその雑誌大丈夫だから百瀬さん買ってあげてね」


一応、俺実は優しいんだよアピールをしておく。


というか、自分で自分の雑誌人に押し付けるっていうのも中々におかしいけどな。まぁ気にすることなかれ。


「いいのですか?……では有難く購入させて頂きますね」


駿人様子を伺うような視線を向け、数秒ばかり考えるような素振りをした後、笑顔を浮かべ買うことを伝えた。


「うん、じゃあそろそろ俺行くね」


「はい、また学校で」


レジに向かいラノベを購入し、俺は帰途へと着いた。












ーーー桃華視点ーーー



雑誌を購入し、自分の暮らす家へと帰る途中桃華はこのような事を考えていた。


(今日のきりさ……桐谷さん、少し様子が変だったような?私がシュンさんを褒めた後、何故か彼は自分が褒められたかのようなドヤ顔をしていましたし……。何よりやはり気になるのが、彼がドヤ顔を浮かべる直前に話していた時、今私がこの手に持っている雑誌を「俺の雑誌」と言っていた事ですかね。「俺の雑誌?」と私が尋ねたら、「俺の買おうとした雑誌」と言っていましたが……。嘘ですよね。目キョロキョロ泳いでましたし。)


家に着くまで彼女はずっと思索に耽ていた。そして彼女はひとつの答えを導き出した。








もしかして桐谷駿人はシュンなのではないか。と


評価、ブクマよろしくですです

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