駿人はシュンとして出会ってしまう②
学校を出た後、そのまま撮影場所へと向かった。
「お疲れ様でーす」
「おつかれー」
あいさつをしたのは、俺の、シュンのマネージャー佐伯冴子(29)である。いつも
「あーん!もうすぐ三十の大台に乗っちゃう!!誰か貰って!!」
と嘆いている。
綺麗な人なんだけどね。多分俺の仕事管理が忙しすぎて婚活にまで手が回せないんだねごめんね。今度なんか奢ってあげよう。
「今日の撮影のテーマはなんですか?」
「今日はね、秋物の撮影よー」
今は七月の中旬だが、もう秋物の撮影を開始するのには理由がある。けど、何故かは知らない。
「早く髪の毛セットしてきなさい。そのままじゃ撮影始まらないわよ」
「はーい」
あー今日はラノベの新刊出るなぁ。仕事終わったら帰りに買うか。
「あーそういえば昨日、俺の雑誌の発売日だったな。どれくらい売れてるか見てみるか」
撮影は無事終わり、本屋で目的のラノベを見つけ、この後何をしようか考えていたら雑誌のことを思い出し、そうつぶやいた。
やっぱり自分が出てる雑誌の売上は気になるしね。
俺の雑誌が売られている場所を見てみると、そこには雑誌が一冊しか残っていなかった。
「おお、売れてる」
ネットで雑誌の評価を見てみると、
「今回もシュン様が尊い!!」
「やばい、イケメンすぎる」
「流石日本一のモデル!!」
などなど、かなり好評のようだ。
あーまじよかった。これで雑誌の評判が悪かったら実質俺の責任みたいなものだから少し不安だったんだよな。
雑誌が好評な事に安堵し、最後の一冊に手を伸ばそうとすると、ふと左からもう一本の腕が現れた。
そして左を向くと……百瀬桃華と目線が合った。
あーそういえばこの雑誌買うとか言ってたなぁ……。
出会った