プロローグ
スクールカーストというものをご存知だろうか。大体の人は知っているだろう。
スクールカーストは大体三軍くらいまでで構成されると思う。
一軍はイケメンだったり、可愛かったり、コミュニケーション能力が化け物だったりする。
二軍は、まぁなんというか普通の人がなるよな。平々凡々な顔立ち。一軍のヤツらと少し仲がよかったり。多分そういう奴らの集まりだよな。
三軍は俗に言うオタクとか、陰キャとかそこら辺の奴らで構成されると思う。
上のやつら(ヒエラルキーのトップ層)は何かと目立つ。
顔がいい奴らは何故だか自分に自信を持ち過ぎている傾向にあるのではないか。普段からクラスのみんなを指揮したりとか。普通躊躇ったりしないだろうか。なにあいつら、なんなの?なんで俺がお前らに従わなきゃいけないの?そういう空気出すなよ。他の二軍三軍のやつらも普通に受け入れてるんじゃねえよ。まじほんとに……。すまない、こういう事を言いたいんじゃなかった。
閑話休題
人は誰しも欠点がある。ドジだったり、少し空気が読めなかったり、百パーセント完璧な人間など誰一人としてこの世にはいないだろう。
例えば、もし一軍に属するA君の欠点が「足が野原ひ○し並に臭い」というものだったら……。
A君は一軍だから普通の人より他人と関わる機会は桁違いと言ってもいいほど多い。つまり欠点がバレるリスクも非常に高いという訳だ。
その足臭な欠点がバレた時……恐らくA君は一気に三軍へとワープだ。そして毎日毎日このような噂がされるだろう。
「A君って足がものすごい臭いらしい」
「A君は実は一週間に一度しかお風呂に入らないらしい」
「A君はホームレスだから足が臭いらしい」
なんという事だろう。A君はただ足が絶望的に臭いだけで、不潔な人扱いされたり、ホームレス扱いされる。
これが高校の怖さだ。
更にイジメが起こるかもしれない。ただ重大な欠点があったというだけで。誰にでもある欠点が周りにバレてしまっただけで。
俺にも何か重大な欠点があるかもしれない。自分が気づいていないだけで、知られたら壮絶ないじめを、自殺を考えるようないじめをされる欠点があるかもしれない。
だから僕は人との関わりが少ないであろう三軍を選んだ。陰キャを演じることにした。
例え日本一のモデルだとしても
主人公はひねくれてます