虚無と怨嗟~カマキリの名~
そこそこ人が物理的に壊れるのでお気をつけを
うめえうめえ、やっぱ結界は好きだわ
つるりんとしてシコシコとした食感、それでいて腹の中でパチパチと弾ける感覚。
このパチチチチって感覚なんだけども、なんかめちゃくちゃ興奮してきた!
こう、なんだろう。 ムラムラする!
あとめちゃくちゃお腹減ってきた!!
ちょうどこのお屋敷に、いっぱいお肉がある
俺ちゃんの3分クッキング~♪
てんてれてれてれてってって~♪
まず、逃げられないように、土魔法でドームを作りましてーの
光魔法の結界を貼りましてーの
土魔法でサンドしまーす!
土の魔法ってか! 違うか……。
なんか虚しくなったわ。
そんな事してたら、中からワラワラと、鎧つけた騎士っぽいのと冒険者っぽいのが出てきた
うへぇ。鎧って金属だしあんま美味しくないんだよね。
だ か ら、複合魔法でドオォーン!!
土・水・光魔法で電池を作り、土魔法で銅線と鉄棒を作成
コレをな? こうじゃ!
アワワ……、即席だから電池がテスラコイルみたいになってる!
そんで電磁石強すぎて鉄入りミンチ肉になっちゃった!
そして電池部分が赤く溶解して光出したし……爆発しそう!
うわぁ、大変なことになっちゃったぞぅ……
とりあえず、地面に潜ってやり過ごそ
ズドォォオォン!!!
おっふ。 地面に潜ったけど意味なかったでござる。5mくらいのクレーター出来たんご……
作ったドームが壊れて、俺ちゃんの結界がコンニチワしてるよ……
そしてお屋敷が木っ端微塵でご飯が消えちゃった……
人形の炭しか残ってねえよ……
ええいこうなったら不貞寝じゃい!
~避難所~
体の上になんか乗ってる……
なんだろう。とりあえず退かして起きなきゃ
腕を動かそうとしたけど、何だか突っ張って上手く動かない
不思議に思い目を開ける、けど真っ暗で何も見えない
頑張って腕を動かして、乗ってる物を退かした
暗闇に慣れたのか、次第に辺りの様子が見えてきた
その様はまるで地獄絵図。目の覆いたくなるほどのあまりの惨状
折れた柱に突き刺さった宿屋のお姉さん。落ちてきた天井金具の鉄格子。それの間からから覗く、誰かの手足。瓦礫からはみ出す内臓。真っ黒に焼けたミイラみたいな頭
そして私が退けた、私のお母さんだったモノ
体がふわふわと感じる。
床に敷き詰めた飼葉は、血を吸い赤茶色になって、ベタりとした嫌な感触なのに
まるで現実味がない。
それは私が無傷だからだろうか。
次第に音も聞こえてくるようになり、色々なうめき声が聞こえてきた
一番声が近い方を向くと、近所の男の子が、千切れかけた足を引きづって這っている
「いやぁ!」
その姿が恐ろしかった。
まるで生者に這い寄ってくる亡者に見えた。
そう思うと周りの人が……亡者が恐ろしくなってきた
立ち上がり、瓦礫の隙間に逃げ込んだ。
神様なんて、もう信用なんてしない
前の世界で見たネット小説みたいに、天上から私を見て嗤ってるんだ
前の世界にいた、あの女みたいに。
私が怖がるのを見て楽しみたいだけのクズなんだ
神罰なんて知らない。
呪ってやる………!
~カマキリ視点~
強い、強い怨念を感じるぞ
生きている人間がいる。美味そうな負の感情と上質な魔力だ
あぁ、なんで気づかなかったんだ
あの瓦礫の下に、俺の大好きな血肉が、哀しみがまだ生きている
助けてやらねば、俺の腹に暖かく迎え入れてやらなくては
神などという概念生命体の糧ではなく、俺という生命が肉の一欠片、血の一滴も、魂の残香すらも贄として頂かなくては
全てを我が胎に。この箱庭の管理を始めよう
我が創造主の仰せのままに、総てを平らげよう
我が名は『半龍之大魔王蟷螂』喰らい霊を管理する者
数字について。あと魔法について。
数字は0(ン)1(ア)2(ケ)3(シ)4(テ)5(ネ)6(フ)7(ミ)8(ユ)9(リ)10(アンヌ)20(ケンヌ)……
100(アンローヌ)
1,000(アンベーヌ)
10,000(アンロベイ)
100,000(アンヌベイ)
1,000,000(アンローヌベイ)
……
と上がっていきますが、日常会話で使うのは100までで、数字しか書かないつもりなので、無駄設定だったりします。
魔法についてですが、カマキリ野郎が応用で使えるのは、迷宮知識と異世界転生魔物だから出来る強引な技です
現地民及び転生者は原理を教えても、魔法を応用してる途中で脳味噌がリアル沸騰してしまいます
現地民が使う魔法は、そこそこ細分化がされており、土魔法は土のみ、石を出したい時は石魔法となってます
光魔法も光の球体や、体の一部を光らせる位しか出来ず、結界を貼るなら結界魔法という感じになってます