破滅の前日譚
連休中に身内の不幸が立て込み。
それによりなかなか執筆出来ず、更新が遅れ申し訳ありませんでした
もーいーかい?
おっす俺ちゃんだぜ!
なんか知らないけど、現地民っぽいのに、似顔絵を描いてもらってるんだけどさ
じっとしてるのに飽きてきた。そろそろ味見してもいいかな?
なんかブツブツ会話してるし、何言ってるか分からん。 あ、音量的なのと、言語が違う的なヤツね!
というか、まあこの世界の言語は別に知らなくても、覚えなくてもいいかな
だって折角のカマキリボデイだからね! 社会生活とか、もう人間だった時に存分に果したよ!
とりあえず隠れてる脇道も拡げちゃうかな
って。あっ。ちょっ、待ってくださいよ
あー、なんか石みたいなの取り出して逃げちゃった……
俺ちゃん一生の不覚………。
こうなったら、道草せずに早く出るかな……。たぶん外にいるでしょ
~大洞窟前・調査団テント~
「報告します。推定超災級の簡易調査からガウズ小隊が無事帰還しました」
「了解した大尉。姿絵と鑑定石の報告書はいつごろ上がりそうだ?」
「はい大佐。報告書は、5分以内にお渡しできる様になります」
「そうか。では下がっても宜しい」
「はっ!では失礼します」
思いのほか早く調査小隊が帰ってきてくれた。やはり、あの男の斥候技術“だけ”は信頼できる……。流石に今回はないと思うが、初心な魔導女師を、誑かしてない事を祈るしかないな……
そんな事を考えていると、師団長が俺のテントを訪れた
「モンド兵長……。少し宜しいか?」
「カシュー師団長、いかがした」
そう俺が聞くと、切れ長の鋭い瞳でこちらを無言で睨んでくる。
あゝ、コレはガウズの阿呆がやらかしたな……。ヤツめ! 俺の腹をスタンピードさせる気か…!!
とりあえず確認するしかない。ヤツは説教だ!そして宰相、ガウズの親に言いつけてやる!
「申し訳ないカシュー師団長。 ガウズ少尉が何か問題を起こしたのか?」
「そんな事はどうでもいい。それよりもだ、推定超災級魔物、仮称アムーの事についてだ。 先程、報告書が出来上がった」
やってしまったのかどうか分からないが、よほど緊急らしいな。仕事モードに切り替えるか……
「なんと。カシュー師団長の手を煩わせてしまい申し訳ない。 それで、どの様な鑑定結果が?」
「これを見たまえ」
そう言われ、渡された報告書を見て、まず思ったのが記載ミスか魔道具の故障かという事だ
意味不明な記号と共通語が並んでいるし、階級の測定が計測不能と来たからだ
一通り見た所で師団長から、もう一枚紙を渡されこう言われた
「これがその記号を翻訳した物だ」
「半竜種大魔王 クァマ=キュリ……半竜幻想種……。幻想の創造主に箱庭の管理者……か………」
ははは、冗談のような翻訳だ。まるで子供の勇者ごっこの魔物のようだ
そう思い、つい苦笑いしてしまう
「まるで子供の考えた、凶悪な魔物の様な翻訳だろう?」
そう言う師団長の顔は、目尻と眉尻が下がり、遣る瀬無いアンニュイな顔になる
普段キリリとした女性がそんな弱気な顔をするものだから、少しドキリとしてしまった。いかんいかん。俺はガウズの様にはならんぞ
とりあえず冗談でも言って和ませるか
「本当にな。仮称アムーは邪神か何かか?」
そう言うとクスリと笑った後、不敵な笑みで声音を落とし、こう冗談を返す
「邪神……なのやもしれん」
「とりあえず対策をしよう。この翻訳した鑑定結果を、早馬で城に送るか」
そう言って早速、封筒と封蝋を取り出す
「そうだな。我々は迷宮跡の入口に結界を貼ろう。………あゝモンド兵長、今夜予定はあるか?」
今夜の予定は何かあったか……。あゝ、ガウズの説教か。やつの説教はまた今度にしよう、よし
「特に何も無いな」
「そうか、それは良かった。ならば夕食後、こちらのテントに来てくれ。では、また後でモンド兵長」
「あ、あゝ。また後でカシュー師団長」
何だこれは……。まるで誘われた様ではないか!
いや、いやいやいや。カシュー師団長は人妻である。そんな事は無いだろう。……ないよな? いや無いだろう…。
こんなだから俺は妻が居ないんだろうな……。あゝ自己嫌悪だわ……。
とりあえずミーティングか何かだろう。
でも、とりあえず新しい兵服と下着、あと剃刀の刃も研いでおこう……!
時間の単位ですが秒・分・時間で
1時間が60分、1分が120秒の計算という感じになっています
この星は地球換算で30時間455日の周期で太陽型恒星の周りを自転しています
1年は13ヵ月あり、1月は一週7日の5週で計35日となってます
1~4が春、5~7が夏、8~11が秋12~13が冬となってます
数字についてはまた後日書きます