表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/19

幽霊街ファイズ

今回は学者キャラが出るため無駄に長いセリフや説明が増えます。

ご注意ください

おっす! 俺ちゃん起きたよ!

なんか夢で、めちゃくちゃ美味しい何か、を食べた気がする!

今日はドンカツだ! って気分だわ!

よっしゃ! 外出て朝日を拝むべ!

迷宮から出て、まだ太陽見てねえわ!





んほぉ……。暖かいなりぃ……

めっちゃポカポカだわ、自慢の甲殻がピカピカ輝いてるぜ! あっと……カマに赤茶色の綿がくっついてらあ。ペロペロペロリン♪





とりあえず、どーすっぺかなぁ

人間の街に行くのは、まだダメだなあ……。とりあえず魔法で、鎧とかをどうにかできなきゃなあ

その為には迷宮か。 よっしゃ!

迷宮探しにレッツラゴー♪






~2時間後・ファイズの入り口~



「報告です中将! ファイズには、1人の生存者も発見できませんでした」


その報告を聞いて、愕然とした

魔災級のスタンピードが起きても、この迷宮都市は落とせない造りになっている

そして、2万人もの住民や1万人の冒険者が、数日で消える筈が無いからだ

「領主館はどうなんだ、あそこは緊急時に結界で守っているはずだ」



「それが……。領主館は土のドームで覆われ、中の館が何らかの爆発で倒壊していました



「なんだと!? 領主館は結界の魔道具で守られているはずだ! 倒壊など有り得ない!」



例え、街が跡形もなく更地にされても、領主館だけは残るはずなのだ

コレはエルドリッチーの大魔災で確認された、絶対的な性能だ

魔道具の故障も有り得ない、スタンピードや魔災級の魔物から溢れ出た魔力で、結界が展開し維持される仕組みだ

中の人間がいくら弄っても、この結界は魔物が居なくなるまで消えない



だから、これは異常だ。現場の確認をせねば



「領主館を確認する! 学者と魔道具士は着いてこい!」





~ファイズ領主館・跡地~



「ヴァルヌス様! この爆発跡なのですが、どうも極めて高度な魔道具が作られたようです」



「どういう事だ。 説明せよ」

爆発は魔法では無く、魔道具によるものか。一体どんな魔術回路を刻んだのだ



「はい、どうもその魔道具は魔法を使い、魔法ではない雷を作り出す装置の様でした」



「でした…か。 最終的には違う魔道具になってしまったのか?」



「いえ、それ自体は成功したようです。 地中に埋まっていた破片と、領主館に刺さっていた破片からのサンプルが、未だ雷を作り続けています。これは画期的な魔道具です。人間が作り出したならその国は大陸最大の…」



「ドクター・ノア。脇にそれ過ぎるな。 今は一刻を争う」

やはり学者等は脇に逸れると話が長い。手短に済ませて貰えれば、こちらも嬉嬉として研究材料を渡すものを……


「おっと、これは失礼しました。 では、この爆発跡を作り出した原因を簡潔に言わせて頂きます。 原因は過補給です」

そう言い終わると、ドクトルはニヤリとし、まるで学園教師のような得意顔になった

少々腹が立つが、これも仕事と割り切り、話を進める事にした



「過補給……、魔力のか?」


「ええそうです。魔力のです。 魔道具は魔術回路も何も無い、金属板と黒炭の網、そして食塩水のみの構造です。それが紙の薄さで交互に何重にも重なっています。 コレを魔力をあまり持たない兵士が持つだけで“冬精の悪戯”が起きるのです」



「つまり、超災級が触れて、この爆発を起こしたのか……」



「いいえ違います。 仮称アムーは触れてすらいないでしょう。 およそ近くで作り出し、動かせた時に、過補給で魔力爆発したと思います」



近くに居ただけで? どういう事か、いよいよ分からんぞ。仕方あるまい……、聞くとしよう……



「何故、近くに居て発動出来る。わかりやすく説明してくれ」


「ヴァルヌス様、魔力は例えるなら水です。 一般人の魔力は……、このポーション瓶の中身です。魔道具はこの空き瓶だとお考え下さい」

そう言いながら、腰袋から滋養強壮薬を一つと、同じ形の空き瓶を取り出す。どちらも10リムの長さの試験管型だ



「ふむ。それで魔物の大きさはどの位だ?」



「小災級は、この水筒位の差です。天災級ともなれば風呂場の水桶位の差になります」

そう言い、取り出したのは横10×縦30リムの木の水筒だ

目に見える例えで、こんなにも違うのかと理解した、だが

「魔力量の差については分かった。だがそれと魔道具はどう変わるのだ」



「では、この空き瓶に液体を詰めるとします。水筒位なら簡単です、注ぎ口が小さいので上手く調整出来ます。 ですが、風呂桶ともなればどうでしょうか?そして超災級ともならば公衆浴場の浴槽位あります。 浴槽ともなれば常に湯が溢れ出ています、その傍にこの小さな空き瓶を持って行くと、直ぐ溢れ、入り切らなくても水はどんどん容器に流れてきます。 後はお分かりですね?」



「耐えられなくなった魔道具が中の圧力で壊れると言うことか」





「そういう事です。 いやはや、超災級とは本当に恐ろしいバケモノですな」



「そうだな……。その通りだ、とりあえずこのまま調査を続けてくれ。 私は大将軍閣下に報告をしてくる」

冬精の悪戯=静電気です


リムですがこの世界の長さの単位です

1リム=約1.2cm又はgです

mm,mgはリー、m,kgはラヘ、km,tはトラヘ


という感じです

重さは上記の最後に「メ」をつけるだけです

なので私の体重は39ラヘメですって感じで使います

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ