打倒人間
目が覚めたとき彼は知らないベッドで寝ていた。
彼は周りを見渡した。
見た事もないものでできた天井や壁。
とりあえず起き上がろうとしたその時、左手にむにゅという感触が伝わってきた。
「こ、これは...大きいとは言えないがまったく
無いわけでもない。この手のひらに収まるちょうどいい大きさ。そして手に吸い付くような...ん?」
そこでようやく彼は彼女を見た。
透き通るように白い肌。髪は比例するように真っ白な白髪。
俺は素直にかわいいと思った。が、思ったのだが、
「なんで全裸なんだ...?」
そこで彼女の目が覚めた。覚めてしっまった。胸に手を置いたままだというのにだ。
「え?」
彼女は俺を見るなり視線を下げて行って
「きゃ~~~~~~!!!!!」
といって部屋から出て行ってしまった。
誰だったのだろうかと考えるのもほどほどに彼はここに来るまでのことを思い出すことにした。
「昨日はたしか一学期の修了式が終わって図書館行ってその帰りから記憶がないな」
そんなことを一人つぶやいていると、コンコンとドアをたたく音がした
「失礼しします」
そういってはいってきたのはメガネをかけた女性だった。
しかもただの女性ではない。メイド服なのだ。
上から下まで一通り見て気になることがある。「あ、あのー、その頭の角みたいなのは本物なんですかね。」
そう、メイド姿の女性の頭の上には二つの羊のような角がついているのだ」
「失礼しました、私はここのお屋敷でメイド筆頭をやらせていただいているシーパといいます。シーパとお呼びくださいませ旦那様。ちなみに私は獣人族羊種のためこのような角がついております」
「あ、どうもていねいに。根津強哉といいます。」
そこまで言って強哉はあることに気が付いた。
「ちょっと質問いいか。」
「なんでしょう、ご主人様。」
また言った。
「そのご主人様ってなんだ。てか獣人族ってなんだよ。そしてここはどこだよ」
「そのままの意味ですよ、あとは姫様から聞いてくださいませ ]
メイドは机の上に服を置いて部屋から出て行った。
「これ、着ろってことだよな...]
服を着替えて椅子に座っているとまたしても誰かが来たようだ。
「し、失礼します。」
さっきのメイドよりも高い声がし入ってきたのは...さっきまで隣で寝ていた少女だった。
「先ほどは失礼しました。」
強哉は?といった顔で少女を見ている。
「先ほどは気持ちよさそうに寝ていらしたのでつい...]
「あー、さっきのね。こちらこそごめんね」
そういうと強哉は立ち上がり少女に近づいていき
「ここの姫様ってのはどいつだ?」