テレビで見た事があるような私の体験談
今からお話する事は、実際に私、筆者AGEHAが体験した話です。
私は当時、電子会社の工場に勤務していました。
ある日、工場の設立40周年記念パーティーが行われ、私は参加しました。
会場は、私が住んでいる県では有名なホテルの披露宴会場で、さすが県で有名なだけあるなと思わせる 雰囲気の良い会場でした。
私は数ヶ月前からこの日の為に色々準備してきました。
着て行く服、履いて行くヒール、持って行くバック、色々見て回ったり、ネットで検索したりして、正直、服も、ヒールやバックも、何だかんだと数点ずつ購入して、一人ファッションショーを何度も繰り返し、当日まで悩みに悩んで、やっと決めたという程、本当に楽しみでした。
席は、受付でくじを引き、そこに書かれてある番号に座るといった、ちょっとドキドキな席決めになっていました。
テーブルは円卓で、1つのテーブルに私を含め7人が同席でき、仲が良かった人が数人と、あまり話した事が無い男性社員、存在だけで緊張する上司が私の隣りに着席しました。
この、存在だけで緊張する上司に対して私は、緊張はするけれど、嫌いだとか、嫌な上司などといった不の感情がある相手では無かったので、普段から普通に話せていましたし、何なら、社内で1番信用出来る上司だと思っていました。
ただ、凄くお酒に強い上司でもありました。
定刻になり、式典が始まり、社長の挨拶、来賓からの祝辞を頂き、いよいよ会食が始まりました。
私は普段から晩酌をするタイプでは無く、お酒に関しても嫌いでは無いけれど、好きでも無く、量も嗜む程度だったのですが、次の日から4連休ということもあり、この日は飲もうと決めていたので、乾杯の時からビールを貰っていました。
しかし、ビールが苦手な私は、乾杯後すぐに梅酒のロックをコンパニオンの方に注文しました。余談ですが、昔はよく飲んでいて、1番好きなお酒が梅酒だったんです。
食事はコースタイプで、とても美味しかったという事は覚えていますが、正直細かくは覚えていませんので、端折らせていただきます。
時間も進み、楽しいゲームや談笑も盛り上がる中、私のテーブルではお酒に強い上司を中心に、色々な種類のお酒の飲み比べが開催していました。
勿論私も、楽しく飲み比べをしていました。
普段飲まなくなってからずいぶん経つので、既にほろ酔いを過ぎていた私でしたが、意識はしっかりしていました。
どれくらい飲んだかは、数えていなかったので分かりませんが、式典が終わってからも二次会について行き、梅酒ロックを今度は氷抜きで飲みました。
本当にこの日は、とことん飲もうと思っていたので、思いっきり羽目を外していました。
二次会も宴たけなわになり、二次会後帰路に就く人もいる中、私は何となく飲み足りない気持ちがあって、仲の良い子と三次会に行く事にしました。
そこでも、梅酒ロック氷抜きを飲みながら楽しく談笑し、気分良く家に帰りました。
家に着き、キッチンでお米をかしいでいた時、異変が始まりました。
急に体の力が抜け、立っていられなくなってきたんです。
呼吸も荒くなり、手が震え出し、過呼吸状態になりました。
私はフラフラになりながらもお米をセットし、はいずりながら自分の部屋へ向かいました。
やっとの思いで服を脱ぎ棄て、部屋着に着替えベッドに倒れこみました。
私は家に着いたことで安心し、酔いが回ってきただけだと思っていました。
家を出る前、二日酔い対策でウコンを飲んで行ったのですが、飲み過ぎで効かないかなと思い、明日からの二日酔いが怖いな・・・とも思っていました。
それくらい、意識はしっかりしていたんです。
ベッドに倒れこんでからしばらくしても、呼吸の荒さや手の震えはおさまらず、むしろ激しくなっていったので、これは過呼吸になっているのだと確信し、私はベッドの横のサイドテーブルの引き出しに入れてある、ごみ箱用のビニールを取り出し、その中でゆっくり あー辛い あーしんどい と思いながら深呼吸を続けました。
二日酔いの頭痛や、吐き気などは全く無く、ただただ、過呼吸状態が三日三晩続き、動くこともできず、時折尋常ではない寒気が襲っていました。
ずっと目を瞑っていたので自分がどのようになっていたかは分かりませんが、寒気が始まると、全身がガタガタと飛び跳ねているような感覚でした。
テレビのワンシーンで見た事がある、ストレッチャーや病室のベッドで症状が急変し、痙攣を起こしているシーンのような感じだと思います。
そんな症状が3回ありました。
そして、4連休最終日の朝、私は不思議な体験をしました。
4連休最終日の朝、4回目の寒気が私を襲いました。
じわじわと寒気が私を襲い始めた時、 また来た!! と思いました。
でも、4回目の寒気は前回までの寒気以上に寒さを感じ、寒い寒いと心の中で思っていたんです。
体も今まで以上にガタガタと震え、激しく飛び跳ねているのを感じていました。
そして、この状態が時間にして、多分ですが、1分程続いたと思います。
急に、本当に急に、目を瞑っているにもかかわらず、ふぅ~っと目の前が真っ暗になり、その瞬間から、あんなに寒かった感覚や、飛び跳ねていたであろう体がピタリと止まり、楽になったんです。
私は はぁ~ 楽になったぁ~ と思いました。
そして、でも何で? と思っていると、急に目の前に光が見え始めました。
頭上からスゥ~っと明るくなった来て、感覚的には私自身がエレベーターに乗って、ゆっくり上へ上がっていく感じです。
そして、首ぐらいまで明るさの中に来た時、何ここ? 靄がかかっているのに凄く明るい! そう感じました。
そして、そう感じながらスゥ~と上がっていく自分を、不思議にも思っていました。
丁度、上半身が全部その明るい所まで出た時、何とも言えない暖かさを感じました。
上手く言えませんが、冬の寒い外から、暖房のきいた部屋に入り、表面で暖かいと感じるようなものとは全く違う、体の芯から暖かさを感じる感覚です。
本当に心から、ホッとできる感覚もありました。
そんな感覚に浸っていると、靄の中に数人、円になって談笑する様子がぼんやり見えてきました。
その瞬間、大きく高らかに笑う声にハッとしました。
聞き覚えのある笑い声、笑い方。
まさに、十数年前に他界した私の父のようでした。
靄に包まれているので見えないのですが、その談笑している人達を見ようと、目を凝らしながら見ていると、又、高らかに笑う声がしました。
私が、お父さん? と声に出すと、円の中の数人のうち、私から見て左側で横を向いている人と、真正面で私に背中を向けている人の所の靄だけが晴れて、姿が見えるようになりました。
横を向いている人は間違いなく父でした。
お父さん!! 私はまた、父を呼びました。
すると父は、ちらっと私を見、私の真正面で背中を向けている人に、顎で指示をする所作をしました。
そして、父に指示された人はコクリと頷き、くるっと私の方に身を返しました。
お母さん!! 私は思わず大きく叫びました。
そうなんです! 私に背中を見せていた人は、当時の1年前に他界したばかりの母だったんです。
母はニッコリ笑い、私の名前を呼びながら、スゥ~っと近づいてきました。
私は母にハグしようと手を広げ、駈け出そうとしたのですが、ひざから下が動かず、必死に体を前後にゆすりました。
何で動けないの? そんな疑問を抱えながら、ハグできそうなくらいの距離まで来てくれた母に、手を回そうとした時、母が私の左肩をドンと強く押したんです。本当に強い力でした。
私はゆっくり後ろに倒れていきました。
倒れながら手を伸ばし、お母さん! と叫びました。
後ろに倒れていく私を、母はコクンコクンと頷きながら笑顔で見ていました。
そして、段々明るさが無くなっていき、真っ暗になった瞬間、私は はーーー っと大きく息を吸い、パッと目を開けました。
目を開けた瞬間から、体の重みや、息のしずらさが体に戻ってきて、仰向けで寝ている私の左肩には、母が押した感覚も、思いっきり強く押された痛さも残っていました。
多分私は、急性アルコール中毒になっていたのでしょうね。
そして、父と母がいる 『あの世』 にひざまで行ったようです。
これが、私が本当に体験した、テレビで見た事があるような話です。
この事があってから私は、この世に戻してくれた両親に感謝し、日々を大切に送ろうと思うようになりました。
1度きりの人生なんだし、我慢ばかりしないで、自分らしく、自分の為に、時には自分を甘やかし、笑顔いっぱいで、感謝の心を忘れず、楽しんで生きて行こう!!




