23 予兆
レインは、ダンジョンから宿へ帰る途中、ギルドで報酬をもらうことを忘れていたことに気づき、そそくさとギルドへ向かった。お金は確かにたくさん稼いできたが、それの大半は旅に使ってしまった。お金がなきゃ、次のダンジョンに行く事も難しくなる。
▽
中に入ると、思ったよりたくさんの冒険者がいた。
あれ、なんでこんなに人がいるんだ?今は真っ昼間だし、まだ冒険者が帰ってくるような時間じゃないだろう?
.....人が多いのは嫌いだ。生気に当てられると、奥にしまった自分の空虚さが際立って感じるからね。
そう思いつつも受付向かった。
「すみません、ダンジョンの魔物の報酬をもらいに来たんですけど.....」
その瞬間、受付の女の人の目つきが変わった。
「ダンジョンの. . . . ?それは本当ですか、ちょっと、見せてもらえます?」
、、なんで何でそんなに驚いた様な反応なんだよ。確かに俺は子供だけど、ちゃんと冒険者登録してるじゃないか。
これまでは、ちょっと驚きつつも声に出さない人ばっかだったのに...
そう思いつつも、俺は倒してきた魔物の魔石をまとめて出した。
(どさぁぁ)
「え、、これ、全部あなたが. . . ?って、スピリットフォックスまで!?こんなもの、一体どこで拾ってきたんですか?」
ん?拾ってきた?
「いや、普通に倒して持ってきたんですけど. . . 」
「そんなわけないでしょう?だってこれ、あの"邂逅の魔層”にいる超上級魔物ばかりじゃない!」
え、、、あいつらってそんな強い奴らだったの. . . ?確かにS級ではあるけど、そんなに強くないと思ったけど。
「まあ持ってきた以上報酬は差し上げますが、あまりそういう事はしない方が身のためですよ」
「はあ...」
まあ、別に言い返す気力もないし、いっか。
ただ、さっきからこの冒険者の異常なまでの数が気になる。さらに増えたんじゃないか?あっ、また入ってきた!すごい数だなぁ。
俺は、少し事情を聞いてみる事にした。
「あの、」
「あ?」
とりあえず、そこにいたいかついおじさんに声をかけてみた。
「何で、こんな昼にギルドなんかにいるんですか?」
「はぁ、お前知らないのか?近くのダンジョンでボス級の魔物が大量に出てきてるから、ダンジョンに行く奴もクエストを受けるやつも、誰も狩りに出られねぇんだよ。何か大きな魔力につられて出てきたんじゃないかってさ」
「へぇ」
そんな事が起こってるんだ、、でも、俺が行った時はそんな風には見えなかったけどなぁ。
しかも、ダンジョンから魔物が出てくるなんて事があるのか?これまでの旅でそんなことは見たことがない。
どんどん入ってきてるってことは、今も出てきてるのか、魔物。ん〜、やっぱりなんかおかしいぞ。
そう言えば、二ニアさんがいたかわりに、最下層にいるはずのボスがいなかったっけ. . . . 。まあ別にいいや。めんどくさい。
▽
*〈宿〉*
「ふぅぅ」
ダンジョンには魔王への道は無かった。もうここに長居する必要もないし、明日にはここを出ようかな。
出発のために片付けをする事にした。
「よいしょっ、、、あれ、あの短剣ってどこにやったっけ. . . 」
短剣、短剣っと. . . あれ、ない?
形は変わって無いはず。落としたのか?いやでもどこに. . . . まあ、ダンジョンだろうなぁ。あの狐に吹き飛ばされた時、か?
どこの階層にあるのかも分からない。まあ、出発が1日遅れても、どうせ次のダンジョンに歪みある確率は低いんだ。
とりあえず、明日見に行ってみるか。
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