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⒇『仮病をしよう』

⒇『仮病をしよう』



仮病をし続けた結果、ここまで書いて来れた。とにかく、仮病をしよう、ありがとう、と言った感じだ。幾分、不確定な言葉も使ったように思うが、やはり、最初から最後まで、仮病をしようとは、言って来たはずであるから。



ここまで、俺を導いた、仮病をしようとは、一体何だったのか。何のための、仮病だったのか。それは、この小説が終わって、人生が過ぎて行って、もっと先の先に、自己が理解する時、痛切に、この仮病をしようが、実感として分かるだろう。



老人の深夜徘徊だって、あれは金目当ての親族が、老人を宝石みたいに思って、探すのであって、俺なら、老人になったら、深夜徘徊して、山へ行って、自然死するだろう。何で、勝手に家を出ることが、悪いことなのか。仮病という認知症で、俺はどこまでも逃げてやる。仮病をしよう、仮病をするさ。

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