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⒀『仮病をしよう』

⒀『仮病をしよう』



手は震えるさ、仮病をして、もう⒀まで来たところだ。仮病なんかしなければ良かった、とは思わない。俺は俺で、仮病に意味を見出している。それは、仮病の代わりに、自由な時間を作れるということだとは、述べて来たとおりだ。



それにしても、である。仮病は所詮、仮病さ、そんな台詞が出て来る。仮病をしても、神は知って居るんだろう、そう呟く。神は、上方で、頷いているだろう、そんな世界だ。仮病、仮病、仮病、俺は俺は、仮病なんだよな。



訳の分からない、そんな発想だった、仮病をしよう。俺はしかし今ここで、神に誓って言いたい。仮病は最高だ、と言う風に。そうかい、とか見も言うだろう。そして俺はいつからか、仮病をしようで、神と対話していることに気がついた。

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