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⑿『仮病をしよう』

⑿『仮病をしよう』



俺は、必然的に、仮病をするようになったのだ、と自分に言い聞かせては、納得する、を繰り返す、或る意味、イカれた奴なんだろう。それで良いんだ、仮病をしよう、なんてタイトルを思い付くこと自体が、既に病気なんだ。



と、病気なんだ、と言った閉まったが、それは撤回したい。飽くまで俺は、仮病のカテゴリーから抜け出さないつもりだ。外界に見せる俺は、確かに病気なんだろうが、その確かさは他者が持つもので、当の俺は、正常に仮病さ。



仮病小説などと、この先言われても、俺はその反駁に耐えるだけの、精神を持ち合わせて居るのだ。何、陽はまた昇るのだから、仮病で伸ばした休息を、どんどん伸ばして、仮病小説は、最終回まで、直線なんだと言いたい訳なのである。

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