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⑾『仮病をしよう』

⑾『仮病をしよう』



誰のために、仮病をするのかと、神が聞けば、俺のためだと、俺は言うだろう。まさしく、その通りなのである。当たり前のことだと、神に反駁しようか、迷ったが、まあいいや、と言う感じで、また、仮病を始めた俺である。



仮病とは言え、一定の効力が、外部になければ、ただの自作自演で終わってしまうことは明らかで、俺はどうしても、仮病がしたいから、こうやって小説にしながら、わざと、暗闇を歩くようなことをして、生きて居るのだ。



どんなもんだよ、と言って置きたいが、言う人も居ない。自己完結で終わってしまう。ならば、俺は徹底的に、やはりこの、仮病をしようで、仮病小説を書かねば、意味があるまい。それは、当然のことなのである、俺にとっては。

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