過去改変作戦(異常事態)
私は走った。私こんなに足速かったんだ。これなら逃げ切れる。後ろを振り返ると相手はまだ追いかけてきていた。もっと走らないと、人気のない行き止まり…泳がされた。
「何が目的なんですか…?」
何か考えないと…
「時間稼ぎでしょ?まあいいけど、目的はまあ、君を殺すこと」
そんなの分かってる…
「な、何で私なんですか…?」
「どうせ死ぬんだしもう良くない?動か無ければ一撃で殺してあげるよ」
私は避けようとしたけど、左手の指の先が切れた。
「ッ」
「動くんだ…」
私はその場に倒れ相手を見つめた。今までのいろんな思い出が駆け巡った。そうだ、過去に戻れば…出来ない。そっか私もう十分満たされてたんだ。りなちゃんと友達になれて。…りなちゃん?
「りなちゃん、逃げて!」
「え?」
「りな…?まさか!」
男の子がりなちゃんの方へ向く。私は力を振り絞って立ち上がり、男の子を押し飛ばす。
「わ!」
男の子は立ち上がると、走り去って行った。
「手が…大丈夫ですか?」
「大丈夫…りなちゃんは?」
「私は大丈夫です…というか私のことしってるんですか?」
そっか、今のりなちゃんは私のこと知らないんだった
「えっと…とりあえずついて来て下さい」
見知らぬ人がこんなこと言ったら変だったかな…?
「大丈夫です」