自責
言い切ったと思ってた
「私の考えてること分かるの?」
「ごめんね、分からない」
「そっか、今日一緒に帰らない?」
今日は部活もないし大丈夫かな?
「大丈夫だと思う、そういえば今何時位かな?」
どれくらい寝てたんだろう
「今は5時位?もう授業は終わってるよ」
荷物取りに行かないと
「鞄取ってくるから正門で少し待ってて」
「わかった」
「ごめんね、待ったかな?」
あれ?誰か隣にいる
「この子も一緒に帰っていい?」
「私は大丈夫だけど、その方は大丈夫なの?」
私と一緒だと嫌だよね
「べ、別に」
私よりも緊張してる?
「私とこの子トイレ行って来るね」
「大丈夫だよ、ここで待ってるね」
少し緊張しちゃってたかな
「帰ろっか」
帰りに才子ちゃんがコンビニに寄って、私と蝉時雨さん(岬)は外で待っていた。気まずくて何を話せばいいのか分からなくなって、不安になった。保健室で感じた妙な感覚を再び感じた。
「あの実はわた…」
蝉時雨さんが話し始めたときその言葉を遮るように大きな音が鳴る。映画で聞いた銃声のような。
そして、蝉時雨さんの制服が血に染まり、その場に倒れ込む。
何が…頭が真っ白になるのを感じる。瞬きをして次に見た景色は信じられないものだった。
蝉時雨さんが無事で制服に血もついてなかった。また蝉時雨さんの口が開かれる。
「あの実はわた…」
私は何が起こるか分かっていた。そしてなんとなく気づいていた。私の力と私が犯した罪に。