はじまり
この町には副作用と呼ばれる、いわゆる超能力を持った人間が多くいると言われている。なんてそんな力が存在する訳ない、そんな力がもしあったとすればこの町の治安はもっと悪くなっているはずだし
そう…思ってたのに
私は高校に入学してから、早くも1ヶ月が経過していた、友達はそこまで多くないけど楽しい学校生活を送っていた。最初の頃は不安や心配ばかりだったけど、今は大丈夫、それもあの子、真戸才子ちゃんのお陰。
「りなちゃん、これ昨日言ってたお弁当、作ってきたよ」
凄い出来映えのお弁当だった
「やっぱり、今日は少しお腹いっぱいかな、なんて」
これを食べたら死んじゃう気が…
「頑張って作ったのに…」
「い、いただきます」
お母さんの料理がすごく美味しいものだと気付いたのでした。
5時限目
お腹が痛い、やっぱりあのお弁当食べるの良くなかったかな。
「先生、すみません、体調が悪いので保健室に行ってきます」
ほんとに死んじゃう気さえしてきた、というか心なしか体温も上がっている気がす、る、
そのままその場に倒れてしまった。
ここは、保健室のベッドだ
誰かが運んでくれたのかな。
ふと辺りを見回すとそこに才子ちゃんがいた。状況からして才子ちゃんが運んでくれたのかな。
「運んでくれてありがとう、重かったよね?ごめんね」
「運んだのは私じゃないよ、私は見つけただけ。それより、私のせいだよね。ごめんね」
もうすぐテストだけどこの調子だと大丈夫かな。
「具合は大丈夫?」
「うーん…」
「具あ…」
「少し休めば大丈夫だと思う」
「今、言う前に答えた?」