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19.幽霊と呼ばれる少女 【有馬姫架 視点】

 


 蓮くんの言う「あいつらのこと」というのは、クラスで声のデカイ人達。つまるところクラスカースト上位の人間を指す。


「俺はさ、お前が嫌がっている事をわからずにちょっかいかけちまってた。それがわかった今では悪かったと思ってる.....だから、お前を助けたいんだ。有馬師匠にも頼むって言われたし」


 助ける......。


 彼の言う通り、私はクラスの上位カーストの人間にいじめられている。例えば椅子に水を撒かれていたり、机に花を添えられたり。リアルお化けとか言われて写真を撮られたり......はっきり言って彼女らにやられたことと比べたら、蓮くんと舞花ちゃん愛依ちゃんのしていた事が可愛く思えるレベルだ。


 その時、ふと思いあたる。


(......もしかして、蓮くんたちは......ああすることでもっと酷い目にあわないようにしてくれていた......?)


 私がぼーっと考え込んでいると、舞花ちゃんが口を開く。


「姫架。さっき負けないって蓮に言ったよね?」


 私はびくりと体を震わせる。


「あれはほんと?」


 私は小さく頷く。陽キャは圧力が凄い......怖い。


「だったら戦うよ。私も愛依も......蓮につきあってただけとは言え姫架いじりに加担してたんだし」


 愛依が「そうね」と口を開く。


「やったことはやったこと。罪は償うわ。私達、四人は仲間......良い?」


 な、仲間?


「いや、まてよ」

「?、どうしたの蓮」

「あれだけ姫架の事をいじってきたんだぞ。すぐになんて信用されねーだろ」


「そうだねえ。蓮のクセにまともな事言うじゃんか」

「......で、あれば。行動で信用してもらうしかない」


 蓮、舞花、愛依が目配せし頷く。


「これからは俺らが護ってやる。有馬師匠の代わりにな」


 ......お兄さんのおかげで、世界が変わっていく。



 ◆◇◆◇



 それはお昼休みに起こった。


「どういう事ですの!?あなた、なぜそのサダコの事を庇うのよ!!」

「お前こそ、なんでサダコに突っ掛かる?」


 お嬢様のような喋り方をしている彼女はクラスカースト最上位の女子。親が会社を三つ持っているらしく、簡単にいえばお金持ちの子だ。そしてそれを武器に彼女はその位置に上り詰める事に成功した。


「突っ掛かる?貴方だってサダコと遊んであげてるじゃない......それと何が違うというの?」


 ちなみにサダコというのは私のことだ。某ホラー映画の幽霊に似てるらしく付けられたあだ名。


「俺はもうしない。姫架が嫌だってちゃんと言っていたからな」

「嫌だって言ってたからやめる?ふふん、あなた腑抜けてしまったのね。それは違うわね」

「は?違う?......違わねーよ」

「いいえ、違うわ。あなたは怖いのよ。サダコの逆襲が怖くてそうして寝返ったの」

「ど、どういうこと?」


「親にチクられてとっちめられることを恐れている。違う?」

「違うわ!」

「わたくしはね、ビンボー人のあなたとは違うのよ!父上は2つの会社を持ち、母上は1つですがとても大きな会社を持っているのです!!もしもそのサダコが盾突こうものならお金の力で叩き潰したりますわよ!!」


「だ、だめだ......こいつは話にならねえ」


 蓮くんが彼女のあまりの話の聞かなさに戦慄する。


 大道(だいどう) 蘭子(らんこ)。彼女がこのクラスのボスのような存在だ。


「すまん、どうにもならん。姫架、場所移動しようぜ」


 私はこくりと頷く。ちなみに何で言い争っていたのかというと、お昼ご飯を食べる場所だった。大道さんはいつも私の席を奪いに来る。そしてその近くの席を全て使って集めたカースト上位の仲間とお昼ご飯を食べるのだ。


 何故か私の席にばかり来てそこを占領する。退けなければ陰湿ないじめが再開する。前は椅子が無くなっていたり、机に落書きをされたりした。


 ちなみに私の周辺の机を奪われてしまうので私は周辺のクラスメイトにも嫌われていたりする。


 そんなこんなで今日も大道さんが私の席を使うと思って、人目につかない階段あたりでご飯を食べようと思った。(空いた大道さんの席やカースト上位の人の席を使う勇気は無い)


 そして、お昼になり廊下へと出た時に私は蓮くんに呼び止められた。


「あ、姫架。ここ使えよ」


 ぽんぽん、と隣の席の椅子を叩く。そこは舞花ちゃんの机だった。


「.......」


 私がそこに座ったら、舞花ちゃんはどうするの?と聞きたかったが、言葉が出ない。朝は少しだけ喋れたのに。

 そんな私の四苦八苦している様子に蓮くんが言いたいことを察してくれた。


「ああ、舞花はほらこっちの席使うからさ」

「おうおう、遠慮しなくていーよ」


 舞花ちゃんは別の席に座っていた。そこは大道さんの席で、自分の席を私に使わせるために移動してくれたのだと理解した。

 わざわざ開けてくれた席。断るのも申し訳ない......だから座らせて貰った。


 その時、「はあ?なんで!?」と私の席に座っていた大道さんの叫びにも似た声が聞こえた。


「うおお、ビビった......急に大きな声出すなよ、大道」

「マジびっくりしたぁ」


 大道さんの視線は明らかに私の方に向いていた。そしてずんずんと私の方へと向かってくる。


「ちょ、なに?どーした大道」

「あなたこそどーしたのよ蓮!なぜ舞花の席をサダコに使わせるの!?」


「え、そりゃお前が姫架の席を使ってるからだろ」


 そう蓮くんが言うと、大道さんがポカンとした表情になった。そしてその数秒後、顔を真っ赤にしバン!と彼女は蓮くんの机を叩いた。


「どういうことですの!?」


 そして言い合いが始まったのだ。




 逃げるように教室を後にした、蓮くんと舞花ちゃん私の三人で廊下を歩く。


「屋上いけるかな」

「んー、屋上は鍵かかってるでしょ」

「あ、そっか。中庭とかどう?」

「中庭なら良いね」


 舞花ちゃんが親指を立てて頷く。


 ......申し訳ないな。私のせいで二人共......今日でゆっくりご飯食べられなくなっちゃった。


「気にしなくていーよ」

「!」


「私らだって今まで見て見ぬふりしてきたんだし。もし悪いな〜って考えてるならそれはお門違いだよ。......ん?お門違いって使い方あってる?」


「わかんねー!あはは」と笑う舞花ちゃん。蓮くんは「そーそー」と頷いていた。


 そうしてたどり着いた中庭。そこには愛依ちゃんも居て、四人で昼食を食べた。いつもの......一人で食べる昼食とは違って、美味しかった。







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