しずめうた
明るい詩ではありませんので、ご注意ください。
ひらり はらり 蝶が舞う
あざやかな花びら さしだす うるわしい華の上で
その華咲く 湖の上で 水音さえ立てずに
ひらり はらり 蝶はおどる
陽を受けて 煌びやかに かがやく 鱗粉 散らし
しずかに たったひとりで
その胸に抱えるは 今は遠い 彼の地への 郷愁
此岸で想うは 遥か先へと いってしまった 面影
ひらり はらり 蝶は唄う
そっと そっと 誰にも知られないように
美しい花の上で 澄んだ湖の上で
ひとりきりで うっすらと 笑みを浮かべながら
心しずめる 舞いを おどり 唄い
密やかに いま 花弁へと おりていく
蝶と花をテーマに、浮かんだままを書いてみました。
お読みくださってありがとうございました。