表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

森の仲間入り

作者: ゆきや

深い深い森の奥に、迷い込んでしまった村娘。何かに追いかけられているかのように、必死で進んでいきます。首にはピンクのスカーフ。頭には赤いずきん。まるで赤ずきんちゃんのようでした。そんな村娘がたどり着いたのは、動物たちの広場でした。


どこからか鳥の声が聞こえてきました。なぜだか、とても懐かしい音色です。

「♪♪♪*↑♪♪♪♪♪**♪♪♪♪♪↑*♪♪♪♪↑♪♪♪**♪♪♪↑♪♪♪♪♪♪**♪♪♪♪♪↑♪**♪♪♪♪♪*↑**♪♪*♪♪♪♪♪♪*↑♪♪♪♪♪*♪♪♪♪*♪*♪♪♪♪♪♪*♪**♪↑*♪♪↑」

鳥の言葉はわからないけれど、とっても楽しそう。

「おい、お前!何者だ。」

声をかけてきたのは人間?

いえいえ、かわいらしい金色のしっぽが見えていますよ。

「                  」<m(__)m>

村娘は答えようとしますが声がでていません。よくみると、かわいらしいピンクのスカーフの下には大きな傷跡が。

「何者だって聞いてんだよ!答えろよ!!」

気付かずに人間?はもう一度問いかけます。

「                」( -_-)ジッ

やっと気づいたようです。必死に声を発しようとしている姿は哀れです。

「…なんだよ、お前、はなせないのか?」

人間?は困っています。さて、どうしたものかと思っていると

「それなら、ドングリ池にいけば?」

どこからか声が聞こえてきました。キョロキョロとさがしてみると、木の上にかわいらしいリスが。

「      」( ̄△ ̄)?

「ああ。ドングリ池にいけば、話せるようになるかもな。」

ドングリ池というのは、この森に伝わる古いお話に出てくる池のことです。ドングリを投げ入れると願いがかなうという噂があります。

しかし、根っこ広場からはオンボロ橋を通らなくてはなりません。それに、とてもとても遠いです。

オンボロ橋は、その名の通りとってもボロいので人間が通ったら壊れてしまうかも知れません。

「でも、オンボロ橋を通るんだぞ?人間の娘が通れるのか?」

なので、その疑問はもっともです。しかし、リスはなぜか自信満々です。

「大丈夫さ。だって今まで壊れなかったんだろ?平気だよ。」

今まで大丈夫だったからといって、わたっても大丈夫という保証はありません。しかも、人間が通ったことはないのです。しかし、

「        」o(^-^)oワクワク

村娘は首を上下にふっています。迷いはありません。

「それに、人間の娘もいきたいっていってるよ?つれてってあげようよ。ね?キツネさん。」

なんと、人間に化けていたのはキツネだったのです。

「そうだな。人間の娘がいきたがっているならつれてくか。ついてこい。」

そして、キツネはかなりのお人好しでした。

キツネは先頭にたち、村娘をドングリ池まで連れて行くことになりました。

「          」m(__)m

村娘はお礼をいっているような仕草でお辞儀をしてからついて行きました。


テクテク テクテク ガサガサ テクテク


テクテク テクテク ガサガサ テクテク


テクテク ガサガサ テクテク ザーザー


川の音です。橋は近いです。


テクテク ザーザー ザーザー ザーザー


しばらく歩いていると、オンボロ橋が見えてきました。

やっぱりオンボロです。

「ぼくいっちばーん!」

リスはさっさとわたってしまいます。

結構薄情なやつなのかも知れません。

「慎重にいけよ?!落ちたらやべーからな!」

キツネもそういいながら、素早く渡りました。身体能力はスゴいみたいです。

最後にのこったのは村娘です。2人がわたったことで少し揺れています。

「   」(゜Д゜;)

村娘は震えながらオンボロ橋をわたっていきます。やっぱり怖いですよね。

しかし


ーー


橋の真ん中程までいったときに、板が割れて落ちてしまいました。やっぱりさっきの発言はフラグだったのです。

「    ぁ      !」(>_<)

やばい、死んでしまう。もうだめだ。そう思ったのですが………








ドスンッ








と音がしたかと思うと、

「ぎゃーーーーー!?なんか降ってきたー?!」

と声が響きました。

どうやら、偶然誰かの上に落ちたようです。

「           」(゜Д゜;) <m(__)m>

村娘も無事なようで、驚きながらもペコペコ頭を下げています。

しかし、びしょぬれです。

「だ~いじょ~ぶか~?」

と、キツネの声。のんきですね。

「あははははははっマジウケル!!さいっこう!あはははは!」

と笑っているのはリス?みたいです。ひどい(>_<)

「                      」<m(__)m>

村娘はいまだに謝っています。

さて、受け止めた動物はというと………


「おーい、クマ!その娘を連れてあがってきてくれないか?」


そう、クマでした。とても恐がりらしく震えていましたが、上まで連れて行ってくれました。優しいんですね。どこかの誰かとは大違いです。←

「ごめんなー、クマ。この娘とドングリ池にいくところだったんだよ。」

キツネはクマに事情を説明します。しかし、いまだにリスは笑っています。つぼにでもはまったのでしょうか。


服はびしょびしょです。しかし、軽く絞るだけにとどめました。時間がないかも知れないのです。

「がんばって!」

クマは応援してくれています。本当に優しいです。どっかの誰かとは(以下略

「          」(*^_^*)

村娘はクマにもう一度お辞儀をしてから、キツネとともに、ドングリ池を目指して再び歩き始めました。


テクテク テクテク テクテク テクテク


テクテク ガサガサ ガサガサ テクテク


なぜ、キツネとクマは優しいのに、どっかの誰かさんは笑いっぱなしなのでしょうか。おいていきたくなってしまいます。 


テクテク テクテク ガサガサ テクテク


ガサガサ ガサガサ ポロン ガサガサ


途中でヘビが木の実を集めていたので、手伝ってあげました。お礼に木の実をもらい、一休み。とてもおいしい木の実です。何の実なのでしょうか。服はかなり乾いてきました。しかしドングリ池は、まだまだ先のようです。



次に見かけたアライグマは暴れていました。大変です。しかも、なんかイライラするという理由で木々をなぎ倒そうとしています。必死に止めます。自然破壊です。危ないです。木の実をあげました。落ちついたようです。

色々なことに巻き込まれそうになりながらも進んでいきます。



テクテク テクテク ガサガサ テクテク


テクテク テクテク スタスタ テクテク


それにしても、いろんな動物がいますね。


テクテク テクテク ガサガサ テクテク


遠いけれどがんばります。後少しです。


テクテク テクテク テクテク スタスタ


スタスタ スタスタ スタスタ スタスタ


水のにおいがしてきました。


テクテク テクテク スタスタ スタスタ


スタスタ テクテク スタスタ テクテク


………………





長い長いながーい道のり。やっと、やっと、ドングリ池に着きました。もう日は傾いています。リスはドングリを持ってきました。立派なドングリです。流石に笑いは止まったようでした。人の肩の上で楽をしていましたからね。

「     」(*⌒▽⌒*)

村娘はペコリと一応お辞儀をしてから池に近づきます。お礼は大事です。村娘はかなり動物達と打ち解けたようでした。とても表情が生き生きしています。とても長い1日でした。今日会ったことを一つ一つ思い出していきます。そして、勢いよくドングリを投げ入れました。


そんな村娘の願い事は………



「                 」(*´▽`*)




ーーーーーーーー

ここは逆さ虹の森。根っこ広場には、たくさんの動物の笑い声。あの鳥もとても楽しそうに歌っています。そして、かわいらしい女の子の声が響いてきます。首にはピンクのかわいらしいスカーフ。肩にはいたずら好きのリス。

空には……




     逆さまの虹がかかっていました。








                      end


















ーーーーーーーー

人間に化けることのできるお人好しのキツネと、一度笑うと止まらないいたずら好きのリスと、優しいけど恐がりなクマと、木の実が大好きな食いしん坊のヘビと、イライラすると暴走する暴れん坊のアライグマと、懐かしい歌声の歌上手なコマドリと、ピンクのスカーフを巻いたかわいらしい女の子のずーっと続く物語。

めでたしめでたし







(ごめんなさい、迷子になってしまったの)

(ごめんなさい、こえがでないの)

(ドングリ池?)

(私、いってみたい)

(ありがとうございます)

(こわい)

(?!キャーーーーーー!!)

(あの、ごめんなさい!!)

(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!)

(ありがとうございます)

(ありがとう)

(                 )

↑のはカッコの中身です。村娘のセリフを入れて読んでも面白いと思います。最後の願いだけはみなさんの想像にお任せいたします。

ここまでおつきあいいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そんな村娘の願い事は……… 「                 」(*´▽`*) Σ(=□=)! 喋られないから、願い事が言えないのではっ!? と想いましたけど♪ なんか、沢山の願いが一…
[良い点] 逃げているという展開と「スカーフの下には大きな傷跡が。」のシーンに、ものっそいホラー展開になるのかと身構えてしまいましたが、最後は女の子も声が出たようで安堵しました。 ヘビからもらった木…
2018/12/21 11:32 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ