表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生先は弱小マフィアです。  作者: あかめがね。
死と転生とマフィア
8/20

第6話

「えっ…まぁ…今先程」


「あぁそうなんですね!」


にぱぁと、効果音が付きそうな笑顔で言った。


けど私の事を助けてくれた人ではなかった。


取り敢えず、"表"の方の私で対応しよう。


「あの…」


1オクターブ上げた声で言った。


相変わらず自分でも聞いてきて反吐が出るような声だ。


「どうしましたか?」


「私をここに運んだのは一体誰ですか?」


「あぁ、先輩ですね」


先輩…?


それだけ言われても私には分からんぞ。


「先輩とは?」


「すみません。ちゃんと説明しないといけませんね。え~と確かいつも無表情で…」


「えっと…」


「何ですか?」


「顔見てないんです」


「えっ」


「色々とすみません」


「いやいいですよ。そうですね~強いて言うと……刀を持っていますね」


「刀!?」


「どうしましたか?」


「…その人です」


「そうなんですか!?」


まさかあの人だったとは。


世間は狭い。


ということは、この人はきっと後輩かなんかだろう。


さっき先輩って言ってたし。


一応お礼ぐらいはしとかないと。


「その人は今何処に居ますか?」


「えーと確か仮眠室で寝ていたような…」


「そうなんですか…」


そして沈黙という名の時間が始まった。


まぁしかし、これでひとまず事は落ち着いた。


ここに来てから、おかしな物にたくさん遭遇したからな。


やはり、情報収集は必須だろう。


まずは青年(仮)に聞いてみよう。


「あの…」


「どうしましたか?」


「此処はどうゆう地名の場所ですか?」


「此処は神戸ですね」


「神戸…」


「はい!そうです!」


「そうですか…。あと"聖慄"って何ですか?」


やっと1番知りたかった事を聞いた。


その直後、彼は驚いた表情でこちらを見た。


「えぇ!?知らないですか!?」


「はい」


「今の時代誰でも知っているのに。知らない方がおかしい。」


マズいぞ。


疑われ始めてる。


流石にこんなところで身の危険に晒したくないぞ。


取り敢えず、演技だ!演技!


「その私が住んでいた場所とっーても遠い場所なんですー、本当に誰も分からないようなとぉーい場所ですー」


「へー今の日本にもそんな場所があるんですね。勉強なりました。」


「そうですね……アハハハハ」


もうこれ笑えないぞ!?


なぁにが『とぉーい場所ですー』だ!


そんな説明で良いのか!?


しかし、青年よ信じるお前も大概だ!


何故その説明で分かった!?


お前はあれか天然か!?


どう考えても一般常識がある人はここで疑うだろ!


そして、勉強にもなってないぞ!


間違った知識を脳にインプットするな!


あぁもう駄目だ。


疲れてきた。


「えっと…」


その声で我に返る。


完全に自我を失っていた。


駄目だ自我を保て私。


「なんでもないです」


「じゃあ説明しますね。"聖慄"とは___」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ