第3話
突如、訪れた生命の危機。
「なに…です…か?」
恐怖で声が出なかった。
「しらを切るな!ここがどのような場所か分かるだろ!」
いや知らないし、なんて言葉も言えるはずもなく、ただ立ち尽くした。
「いや…あのえっ…と」
そんな絶対絶命の危機の中ひとつの声が聞こえた。
「なにしてのお前ら?」
目の前を見るとチャラそうな男に黒服の人達が敬礼し始めた。
「間宮さんお疲れ様です!」
えっこれやばい感じのやつだ。
「君だれ?」
「わ、私は…」
「まぁ別にいいや」
「えっ」
その瞬間、心が凍りついた。
目の前に銃をつきつけられた。
あまりに一瞬すぎて思考が追いつかない。
「君には死んでもらうから♪」
そう言ってチャラ男は笑顔で言った。
その笑顔があまりに怖かった。
やっと思考が追いついた瞬間、チャラ男は銃を下ろした。
「んーやっぱりこれで殺すのもなぁ」
ホッしたのも束の間、言葉に表せない痛みが横腹に走った。
「ああああぁぁぁ!!」
何が起こった?
衝撃的な痛みに涙が出た。
力を振り絞ってチャラ男の方を向いた。
目を疑った。
チャラ男のてから刀が出ていた。
手には持ってない。手の平から出ていた。
こいつはなんだ?
「あれ?君"聖慄"見るの初めて?」
聖慄…?
なんだそれ。聞いた事もない。
けど一つだけ分かった。
私がいた世界とは違うと。
「君意外と頑固なんだねー」
そう言うと、手の平から刀を出して手に持った。
「死んであの世に逝け」
そう言って刀を振り上げた。
2度目の"死"だ。
そう思い死を覚悟して目をつぶった。