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第2話
目を開けると見知らぬ景色が広がっていた。
見たこともない建物。
いつもと違う空。
何もかも全てが知らない場所だった。
「ここは…」
確かあの時死んだはずじゃ…
けど今こうして普通に座って息をしている。
生きてる…?
ありえない。そんなこと普通ありえない。
こんな非現実的なこと起こるわけない。
ありえることはただ一つ、
「夢?」
いやいや、こんなリアルな夢普通見るか?
じゃあここはなんだんだ。
そんな思考をシャットアウトをするかのように風が吹いた。
そのとき初めて気づいた。
最初ここに来た時しか周囲を見てないと、ずっと下を向いたままだと。
このままじゃ駄目だ。
前を向かないと。
ここはどこかは分からない。
けど、分からなくてもそのうちきっと分かる。
顔を上げた。
目の前に大きな黒いビルが建っている。
とりあえずここから離れよう。
すると突然、
「お前そこを止まれ!!」
黒い服のを着て機関銃を持っている人達に囲まれた。