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オレンジの 陽の中で  作者: 伊集院 大和
5/12

錦江湾の海風



晩御飯を 食べ終え





布団を敷いてある 部屋の障子を開け


縁側に座り 空を見つめる 祖父と祖母




ほらっ 見てごらん

あの星が 南十字星 って言うんだよ 祖父


あっ あの星 十字に なってるね 祖母



なんか あの2人を見てると懐かしいな 曽祖父

そうですね と 妻



ほら 外に出ると 風邪をひきますよ 妻


明日は 早いから 早く寝なさい 曽祖父



じゃぁ 明日もあるし 寝ようか 祖父

お互いの顔を見る 祖父と祖母


障子を閉める 妻


裸電球を消す 曽祖父





そして 次の日




玄関前まで パッカードを 運転する 祖父


曽祖父と妻に 頭を下げて 御礼をしてる 祖母



ほら 行くよ と 祖父


ドアを開ける 曽祖父


助手席に 座る 祖母


行ってらっしゃい と 手を振り見送る

曽祖父と妻



パッカードの エンジン音が 遠くに去る




































目指せ 霧島 待ってろ 桜島 と言う 祖父


それを聞いて 微笑む 祖母



姶良を 越え 桜島の 巨大差に 見入る

祖父と祖母



後 どれくらい あるんだ と 聞く 祖父


あの 神社を 超えて 川があるから

川を越えると左側に 蜜柑畑が見えてくるよ 祖母



あっ あの 蔵のある大きい 屋敷は 祖父


あれは 私の 親戚のお家 と言う 祖母



屋敷を越え 更に進み 見えて来た

2ヘクタールの 蜜柑畑


その 広さに 圧倒されてる 祖父


凄いでしょ と 笑顔で話す 祖母




黒いパッカードに 皇室の人が来たと想い

頭を下げる人 敬礼してる人を横目に



おぉーーーい こっち だぁ と

蜜柑畑を手伝いに来てる人達が 大きく手を振る



少し 平坦な 場所に 車を 停める 祖父


窓から 身を乗り出し ただいまぁーと手を振る 祖母



車に 近寄り 一瞬 あれっと いう顔をする 叔母


ほら 兄さんに 似てるでしょ と言う 祖母


ほんとだぁ この人が あの人 と 聞く 叔母


初めて見る パッカードに 集まってきた 手伝い1.2



なんで こんなの有るの と 聞く 手伝い1


実家が 憲兵の家なんで と 言う 祖父


パッカードを マジマジと見てる 手伝い2



採れたての 蜜柑を箱ごと持ってくる 手伝い 3


採れたてだから 食べなよ と 言う 4



ちょっと 上がっていきなよ と

三つ有る 屋敷の 近い方に 招待する 叔母


着てる シャツを 捲って 蜜柑一杯にしてる 祖父


それを見て笑う 祖母


ほらっ 1個落とした と 叔母



しまった と いう顔をする 祖父



机を 囲み 座る 4人



所で 兄さん って まだ 帰ってないの 祖父


寂しそうな 顔をする 祖母


どれだけ 似てるかと見てみたくて 祖父



見たら きっと 驚くよ

あんたより 男前だから 叔母



笑い声に 包まれた 部屋





そんな 笑いの中

涼しい風が 流れた








山と 海に 囲まれた 午後でした。








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