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オッドアイの先に見えるもの

短編にしようと思ったのですが案外長いので長編にしてみました。軽めに仕上げるつもりです

「…やっぱあの世って真っ暗なんだなぁ。」


目が覚めた時私は真っ暗な場所にいて

ここが地獄ってやつなのかなとひとりで考えた。


学校へ行くために確か駅にいたはず。だけどその後は覚えていなくて

とりあえず死んじゃったのかなという確信だけはあった。


バンっという大きな音とともに眩しい光が当たり

スポットライトが私を照らしている。


「いや〜この度はご愁傷様でした。あなたみたいな人は地獄へ一直線なはずなのにあんな死に方するんだもん。面倒なことになっちゃいましたねぇ〜」


スポットライトの奥の暗闇から現れた黒猫が胸の前で手をすり合わせながら近づいてきた


「…んーと、死神?」


「惜しい!私死神ではないんですよーなんというか案内人?あ!あなたの目にはどう見えてます??」


真っ黒な毛並みにオッドアイの大きな目

そして黒に近いけどグレーなフードを被った猫は私の目の前まで来て尋ねた


「怪しい感じのフードを被った黒猫」


「ありゃま!随分と可愛く見えてるんですね。いやぁね、私の姿ってあなたの連想する死神の姿をしてるんですよ!例えばハロウィンの死神をイメージしていたらコワーイ骸骨に見えちゃうんです」


「だったら死神であってるんじゃないの?」


「いやいや!だから違うんですって!」


黒猫っぽい死神?は大きな羊皮紙を取り出すと小さなメガネをかけて読み出した。


「いや〜あなたがね?あの駅で自殺してくれちゃったらそのまま閻魔様のとこに連れていけばよかったんだけどね?電車の来るあとちょっとってとこでふざけた子供にぶつかって線路に転落して死んじゃったもんだから自殺ってことになってないんですよー。困ったもんでしょ??」


かるーく説明してきたけど今この猫自殺してくれたらとか言わなかった??


「…私、自殺する気なんて無かったですけど。」


暗い気持ちでいたのは確かだけどあの時自殺する程の勇気は持ち合わせていなかったはずだと思う。


「いやいやいや!あの時のあなたはきっと自殺しちゃってましたよー。それか明日か明後日にでも死んじゃってました。まぁとにかく、自殺にならなくて事故死ってことになると未練とかアッチに残っちゃうんでここで私の出番なんです!」


だいぶ失礼な上にドヤ顔で胸を張る猫に対し何が出番なんだ?と少しイラっとした。


「いきなり死んじゃったあなたに三つのお願いを叶えましょう!っていうのが私の役目です。あ!生き返らせてってのは無理ですよ!!(笑)」


スポットライト以外の光が見えたと思ったらそこには私の祭壇があった。


「ほらね?死んじゃってるでしょ??コレを生き返らせんのは無理だからねぇ〜。あ!この祭壇を見せるのはここでのお決まりのセレモニーだからお願いには入らないですよ!」


…別にそこを気にするほどケチじゃない。そもそも三つのお願いと言われても正直何をお願いしたらいいのかなんてわからない。


腕組みをしてふと1人で考えていると黒猫はまだですかー?と聞いてくる


「今までの人はどんなお願いをしたの?」


時計を見るフリまでしている黒猫からの答えの出ないフリに合わせるべく聞いてみる。


「そーですねぇ。まぁ親族に会いに行きたいとか恋人が心配だとか?あ!イレギュラーなのだと日記を燃やして欲しいとかってのもありました!あれは困りましたねぇ〜」


確かに日記やプライバシーに関わる物は消してもらいたくなるけど実体のない今の私には無理だし多分この黒猫は叶えてくれないだろう。


「じゃぁ、私が死んだ後一番泣いた人のところへ連れてって」


私がした一つ目のお願いが理解し難いものだったのか黒猫は目を大きく開いて固まった。


「い、一番泣いた人?親とかそういうんじゃなくて?泣いた人でいいんですか??」


「うん。私が死んでも誰も泣かないと思うから。そんな稀な人がいるなら見てみたい」



少し難しそうな顔をした後

短くわかりましたと返事をした黒猫はおおきな羊皮紙をどこかへやると大きな声で叫ぶ


「死者・望月沙羅のお願い一つ目!彼女が死んで一番泣いた人へ会いに行く!決行します!」


申し遅れました。この度事故死した私の名前は望月沙羅と申します。




説明とか入れるのが初めてなのでこんなに長くなるとは思わなかった…

続き頑張りますので感想入れてくれると嬉しいです

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