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5つの噂

事故に遭って、腰を骨折して、しばらく寝たきりの不自由な病院暮らしをすることになった鈴葉のところに、同じ事故に遭いながら軽傷ですんだ凛が見舞いにやって来る。そして、そこで告げられた奇妙な噂とは?

 「鈴葉、ごめんね。こんなひどいめに遭わせて。」気がついた日の午後、凛が見舞いに来てくれました。その左右の手や腕に包帯が見えました。

 「そんな、凛のせいじゃないよ。それに軽傷って聞いてたんだけど、凛も結構けがしてたんだね。」

 「私のはほんとどうってことないよ。それより腰が折れてるなら、しばらく動けないんだよね。」

 「へへ、そうなんだよねえ。正直のところ、急にこんなことなっちゃって参っちゃったよ。トイレにも行けないんだよ。この年になって又お母さんの世話になるとは、はは、泣けてくる。」

 「そうだね、それはきついね。あ、今はそれ大丈夫なの?」

 「うん、さっきしたばっかだから。それにいくら凛だって、あれはさすがに恥ずかしいわ。あ、そんなことより、一緒に乗ってたの何人だったっけ?一人意識不明の重体だって聞いたけど、どうなの?」

その問いに対して、凛は少し困った様な顔をして、しばらくうつむいていました。

 「あのね、そのことなんだけどね。今集中治療室にいるんだけど、まだどうなるか分からないって、

意識が全然戻らないんだって。もう待つしかないんだよ。あ、それより、タクシーの運転主のおじさん

さあ、目にひどいけがして、しばらく目見えないらしい。」なんか無理やり話しをそっちにそらした感じがしました。でも、分かっていながら何故かそのペースにのってしまいました。

 「目って?そうだ、なんかに目隠しされた様にあの瞬間変だったんだ。」記憶がぼやけていました。

 「でもさあ、まだ死ななかっただけおじさんはラッキーだと思う。」

 「どうして?」

 「だって、都市伝説では、遺体の目に必ず手の後がくっきり残ってたって。手の後は付いてたのに、生きてるのはやっぱりラッキーだよ。」

 「どういうこと?それに、都市伝説について詳しく語っていいんだっけ?」

 「都市伝説の重要ポイントを人に言うと呪われるって、噂の一つなんだけど、でももうこれについては大丈夫だと思う。きっと、これについてはもう解かれているから。だから、それ以外の2つの都市伝説について語らなければ、もう呪われたりしないと信じよう。」

 「ねえ、凛は5つあると言われている噂についても知ってるの?」

 「知ってるよ。後の残り4つともね。それについては喋っても平気なはずだから、今全部教えてあげるよ。鈴葉が知りたければの話だけどね。」

 「教えて。なんか、もう不思議な運命に巻き込まれてる気がするから。こうなったら、分かることは何でも知りたい。」

 「じゃあ、言うね。噂の2つ目はね、相手に恩を着せずに親切にすると幸福ポイントが増えるの。」

 「何それ?幸福ポイントってなんなの?」

 「私もよくは分からないけど、そういう噂なんだ。きっと、幸福ポイントが増えると、将来幸福に恵まれやすくなるんだと思う。みんなそういう解釈で、人にさりげない親切をしようとしてる。」

 「ふーん、そうなんだ。でもそれってなんだか道徳っぽいね。」

 「そうだね。じゃあ、次3つ目。親友が出来たら成仏出来るんだって。」

 「成仏って、死んだら必要だけど、生きてる人間にどういう意味があるの?」

 「だから噂なの。それ以上は私には分からないよ。」

 「じゃあ、次4つ目は?」

 「3人の女子高生が新たに4つ目の都市伝説に加わるんだって。」それは1番衝撃的でした。

 「えー、それってまさか私たちじゃあないよね。」

 「それも謎に満ちてるね。否定はしきれないと思う。」

 「なんか怖いな。」凛の答えに、私は一層不安になりました。

 「でも安心して。最後の一つは希望あるんだよ。それは、本当の友情が芽生えた時、願い事が1つ叶うらしいの。」

 「あ、それは私も聞いたことあるわ。あー、それが噂の一つだったんだ。」

 それらの噂が、私たちにどう関わって来るのか、その時はまだ不安で一杯でした。

 

これから鈴葉の前に現れる3人の男性は一体何をもたらすのでしょう?そして、重体の友達の運命は?次回第5部は、”謎の少年、大貴”です。

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