番外編:ユウリン帰還
未来を塗り替えた張本人ユウリンが未来へ帰還する為の儀式?
「倉嶋雄太さんですよね。」夜の街で、40代になった凛が一人のニューハーフに声をかけた。
「どうして、私のことを知ってるの?貴方たち3人は一体?」彼はとても驚いていた。
「随分探したんですよ、ユウリンさん。」40代の鈴葉が笑顔で言った。
「私なんかを探して、一体何の用?こんな過去を捨てたおかまに。」
「はじめましてお兄さん、私、涼太さんの妻です。」40代の成美が頭を下げた。
「そう、涼太の・・・。私、あの子に何もしてあげられなかった。あの子の1番大事な時にいてやれなかった、どうしようもなく役立たずお兄なのよ。」
「そんなことはありませんよ。涼太さんを助けたのはユウリンさんですよ。」
「何言ってるの。骨髄移植が必要だった涼太を助けてくれたのは、ドナーさんと聞いてるけど。」
「その骨髄の提供者こそ、都市伝説を利用して過去にさかのぼって未来を塗り替えたユウリンさんなんですよ。」その凛の言葉に、
「何訳分からないことを言ってるの?私は今まで何もしたことないわよ。」
「まあいいです。どうせ、過去から帰還して来るユウリンさんと合体してもらったら、自然と事態の全てが呑み込めるはずですから。」凛が笑って言った。
「合体って、そのもう一人の私はどこにいるのかしら。」
「今からそれを受け入れる儀式をするので、ご協力して頂きたいんです。」凛が更に言った。
「そんな怪しい儀式、誰が協力するって言うの?」
「どうしても、協力して頂きたいんです。」そう言いながら、成美が百万円の札束を差し出した。
「前金て訳?仕方ないわね。じゃあいつ、何をすればいいわけ?」そう言い終わらないうちに、鈴葉が手を挙げた。すると、それに応えて1台のタクシーが4人の横に停車した。
「これに乗ればいいのね。」そう言ってユウリンは1番に乗り込み、つづいて成美、凛の順に後部座席に座り、助手席に鈴葉が乗って、タクシーは走り出した。すると、少し走ったところで、ユウリンが忽然と姿を消した。
「すみません、運転手さん。さっきの処に忘れ物してきたので、元の処に戻って頂けますか。」
3人が元の処でタクシーを降りると、ユウリンが笑顔で待っていた。
「自分同士で合体するのって、何か変な感じね。」
「おかえりなさい、ユウリンさん。」3人が、声をそろえて出迎えた。そして、4人共笑顔で両手を挙げて、互いの手を叩き合った。
これでほんとに最後です。改めて、ありがとうございました。




