続編 最高の絆
続編、絆の締めとして男の語りで締めました。楓と祐也の過去が少しずつ見えてくる作品。時間がありましたら是非読んで下さい。
綾音を家まで送り返し、少し余韻に浸っていた…。
なんか清々しい風が僕を包み込んだ。
この夜の星空の下で僕は自然と自分を出していた気がした。
『心地ぃぃ…。』
『…何が心地ぃぃだょ…。』
『!……祐也?』
祐也が木に寄りかかりながら煙草を吸っていた。
『青春ってぃぃなぁ…。よっ!』
笑顔で近づいてきた!
『まぁ、明日は休みだ!今夜は楽しくなりそぅだなぁ!』
めちゃ笑ってるょ……。もしかして、ずっと見ていた?
『とりあえずお宅んち行こっか?』
『いつからいたんだょ…?』
『まぁまぁ、そんなに急ぐなってぇ。』
ちょ〜こぇ〜…
・
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『楓さぁ、おまぇら付き合えば?すげぇぃぃ感じだったじゃん?今も昔も。』
なんだ?ふざけてくると思ったら結構真剣な顔して話すなぁ…。
『……。どぅなんだろぅなぁ…。』
音楽を流していても耳には届かなかった…。
『祐也は…どぅなん?』
『ん〜…。じゃ〜ん!ビ〜ルゥ!』
『どっ、どっから出してんだょ!』
『たまには飲みたい時もあるじゃん?楓の祝福もかねて…。なっ!』(お酒も煙草も二十歳からです)
『まだ、決まった訳じゃなぃょ…。まだ、引きずってるのか?ん?』
『……。』
外を眺めていた。
『まだ……。』
祐也が小声で何か呟いた。
『……。』
俺は祐也が心開くまでは祐也に付き合うと…。一緒に乗り越えると心に誓った。
『ぉ…。悪ぃな。なんかしんみりさせちゃって…。』
学校では明るく振る舞ってても心にはずっと…。
『明日さぁ、墓参りでも行くかぁ?俺等2人で行ったら絶対喜ぶぜ?』
『バカかぁ?加藤がどぅ思ぅょ?相変わらずネジ外れてんなぁ…。』
ぷっ…あははは………。
『ちょぅど1年か?』
『もぅそんなんなるか…。』
『あの頃は良かったなぁ…。』
今でも、目をつむれば鮮明に浮かぶ景色…。
『そぅ、楓!昔っから加藤と2人になるとお地蔵さんになるよなぁ!くっくっく…。』
何年一緒にいんだょなぁ!女慣れしてないって言うか…ぶぅぅっ!
『なぁに思い出し笑いしてんだょ…。ちぇっ!』
『でも、楽しかった!4人でさぁ、海行ったじゃん?楓、足つってさぁ……ぶはぁぁっ!』
俺を笑いもんにしたいのか…。
『祐也なんかょ、浣腸とかいって、いきなり優希にやったらおもいっきり、グゥで殴られただろ!』
あっ!ヤバぃ事言っちゃったかなぁ?
『…そぅそぅ…。あれは誰よりも痛かった…。痛かったょな……。』
……祐也はずっと外を見ていた。
肩を震わせながら……。
『無理すんなょ…。』
『……。はぁ。』
『誰かが覚えててやらねぇと可哀想だろ?俺は、俺等は、俺等だけは絶対忘れちゃいけねぇんだょ!忘れちゃ……。』
『わかってるょ……。』
『俺も後悔はしたくない…。』
綾音には言えないょ…。綾音の辛そうな顔、あの時で終わりだ。もぅ見たくないょ…。
今夜は、長い夜になりそうだ…。でも、ここまで、さらけ出してくれる仲間って人生の中でどの位いるのだろうか…。 素で話あえるのがホントの友達だと俺は思う。
今夜は、眠れなさそうだ。だけど、大切な時間だ。
思い切り泣き、笑い、最高の宴にしよう!なっ!優希…。
続編 最高の絆 完
読んで頂きまして有難う御座います。祐也の本音。引きずっている存在、優希。色々ありましたね。次回、昔に帰ってそのストーリーにふれたいと思います。よかったらまた、読んで下さいね。有難う御座いました。