植物と人間
「あのキャバ嬢めちゃ良かったわぁ。
金さえ払えばやらせてくれるし。」
「なんかお前痩せたんじゃね?」
「通ってるからさ、運動運動w」
飲屋街で一人の女がチラッと二人を見るとニヤッと笑って歩き出した。
バカね。痩せてきているのは正気を吸い取られている証拠。
この街の歓楽街は全て植物が経営しているわ。
あなた達が抱いたと勘違いしているのは全て植物なのよ。
それを知っているのは一部の頭のキレる人たちだけ。
ほとんどの人が植物の誘惑に負け、正気を吸い取られる。
入ったお金は全て我々に変換されるシステムよ。
やがて衰弱死と判断され、保険金が入ってくるという寸法よ。
浮気されたり、風俗通いされたり、暴力を振るわれた人たちと植物がタッグを組んだってわけ。
植物に売られた人たちは自分好みの相手とヤレてると錯覚して死ねる。
依頼者は危険な相手から身を守れてお金をもらえる。
植物は栄養をもらえる。
まぁ、中には植物が誘惑せずとも自ら歓楽街に出向く人たちも多いから
自分で自分を売りに行ってるみたいな感じにもなっているわね。
それは本当にお気の毒さま。
今この街には一途な男性が増えていて取り合いになるほどよ。
だって誘惑に負けない強い心と、誠実さを兼ね備えているんだもの。無理もないわ。
そんな男性達の為に私たちは自分を磨いて
抱いてもらえるように努力する。
もちろん、それは女性にも同じことが言えるわ。
傷付いた男性たちが復讐の為に植物の主に依頼をする。
そして、優しく賢く誠実な女性を求めて努力する。
今まで働いてた人たちが路頭に迷わないように
と植物の主から提案もあった。
それは、毎日水をあげたり、日の当たる場所へ移動させること。
場所は広範囲だが人数がいるから一人一人の負担は少ない。給料は今まで通りだ。
嫌な人の相手をするのではなく、植物のお世話をしてお給料がもらえる。
マイナスイオン効果もあって、今まで働いていた人たちは救われ表情も明るくなったという。
それが今この街で起こっている全貌よ。




