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第4話 内情

あ、あぶねええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!



つい勢いで全員纏めてかかって来いとは言ったものの、自分には実戦経験など無い。

ぶっつけ本番で時間を止めて、ぶっつけ本番で逆刃刀を振るった。

マジで一斉に襲ってきた時はチビりそうになった。

マジで。



やべええええええええええええ!!

時間止まってえええええええええええ!!!!!



そう思った瞬間、直樹の周りの世界は一斉に固まった。

あれ?と思ったがうまく発動したようで心底ほっとした。

とはいえ、時間を止めるだけではなく、敵を倒さなければならない。



超スローで時間よ動き出せ・・・?



そう念じると、ゆっくりと回りの景色が動き出す。


あ、やべ。止めてる間に色々検証しとけば良かった・・・。


気付くのが遅れたものの、今からでも検証できることを探す。

刀を半身抜いてみたが周りはスローに動いている中、スムーズに動けることは確認できた。


これならいける!

ゆっくり、ゆっくり野盗達の方へ歩き、すれ違い様に1人につき3発ほど剣撃をぶちこむ。

みぞおちの正確な場所がわからないので全部腹部を狙って全力で叩き込んだ。

バッティングセンターでホームランを打つ感覚で叩き込んだ。

もしかしたらこれだけでも死ぬんじゃあ・・・

と思ったが、流石に腹部を鈍器で殴打されて即死はしないだろう。

瀕死なら自分の力で治療できるだろうしそこは気にしない。


全員とスレ違った後に時間よ戻れ!と念じた瞬間、野盗達は全員崩れ落ちた。


歩きながら色々検証すべきだった。

ぶっつけ本番とか我ながら無謀すぎる。

逆刃刀、思ったより軽いのに攻撃力高いのか全員倒せたけど・・・検証が必要だな・・・。

街に行ったら剣術道場を探そう・・・。


内心冷や汗をかきつつ、倒した野盗達に目をやると全員ピクピクとは動いているので命はあるようだった。

野盗ってことは悪さしてるてことで、賞金首だったりするのかな?

ふとそう思い、襲われてた人に聞いてみる。


「すみませーん、野盗って突き出すとお金とか貰えたりするんすかー?」



青年は目を見開いたまま動かない。

どうしたんだろう。

次の瞬間。


「た、助かりましたあああああああああああああああ!!!!」


無き叫びながら抱き着いてきた。

無理もない。

きっと死を覚悟したのだろう。

そんな緊張状態から脱したのだ。


「はいはい、良く頑張りましたね。もう大丈夫ですよ。」


そう言いながらお兄さんの頭をなでる。


思うことは色々ある。

こういう場合、襲われているのは女の子、しかも可愛い子と相場が決まっているはずなのだ。

なんでお兄さんなのか。


お兄さんじゃなくて可愛い女の子ならこの状況はかなりの役得だったのに。

むしろここでラブロマンスなんかも生まれたりするかもしれなかったのに!

しかし残念なことに、お相手はお兄さんで、僕はノーマルだった。


溜息を我慢しながら、僕はお兄さんが落ち着くまでお兄さんのお世話をする。

頭を撫でたり、背中をポンポンしたり・・・。

・・・可愛い女の子だったらなぁ・・・。

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