6話 支配
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「急がないと神にばれるから手短に話すね。君の封印はもうとけて記憶は戻っていると思う。話す事は全てあのときに話してあるからね」
「?、 彼女の記憶は戻さないのか?」悟は隣に倒れている椎名を指差した。
「それなんだけどね……椎名さんは最初から封印されてないみたいだった。」
「え? どういう意味だよ。あのときどちらも封印するっていってたはずだけど?」
「僕としてもわからないんだ。今気がついたばかりだし時間をかければわかると思う。それより早くすること済まさないと神にばれちゃうから。」
「すること?」悟は首を捻って考えるがすることについてなにも聞いていなかったのでなにも思い付かない。
「まぁ、いってなかったしね。これから君達だけの力となる能力を授ける。その力は君たちの望みによって左右され、願いの強さによって大きく変化する。」
「なら、私は悟くんを守るため強くなりたい。」いつの間にか悟の後ろで起き上がった椎名が悟を見据えて言った。
「大丈夫なの椎名?」
「大丈夫。それより私のことも名前で読んでよ」
「じゃあ美穂何で僕を守りたいんだ?」
「うっ……そういうのは恥ずかしながら言うものじゃないの? まぁいいけどね」美穂は顔を赤くしている。
「何で悟くんを守りたいかだけど好きだから。あのとき両親を失った私は絶望しかなかった。そんなとき君が来てルシファーと話していたわ。
話の中で悟くんの両親も殺された事が分かった。それなのに私のところに来て泣きもせず私のところに来てルシファーと冷静になって話をしている。そんな強さに私はその時憧れた。そして疑問に思ったの。なぜそんなに強いの? なぜ冷静でいられるのって思った。あのとき記憶を失わなかった私は悟くんのそばでその強さの理由を見つけようとしたわ。そばでっていっても離れていたから悟くんには気づかれなかったけどね。そして気がついたら私は悟くんのことを好きになっていたの。」
「僕はそんなに強くないし、憧れられる器でもないよ。」
「ただ今は単純に好きだから一人の女の子として見てほしいからそばにいたいだけ。
これでも年上だから可愛い悟くんを守らないとって思う気持ちもあるけどね。」
「フンッ、勝手にしろ。僕は僕だからな。
ルシファーお待たせ。僕の望みは。」
「さぁ、君の望みはなんだい?」
「僕の……俺の願いは支配だ。完全なまでの支配。相手を服従させ操り要らなくなったら捨てるそんな支配だ。」
「なぜ支配なのか聞いていいかい?」
「神が今まで人間を人形のごとく操り支配してたからだ。なら俺も神を人形のごとく使って最後に殺してやろうとおもっただけだけど。至極当然だろ。やられたからやり返す猿でもわかる当然な事だ。」
「面白いね。君ほど魔王が似合う人間を見たことがないよ。」
「単純にいえばplayer (人形)からplayer (人間)になりたいだけだ。神をplayer(人形)に引き釣り下ろしてな。」
「やっぱり君を選んで正解だったね。さて、君たちの望みからそれぞれの能力を引き出すために僕の言うことを復唱してもらうよ。」
「分かったわ」「分かった」
「我々は望む」
「「我々は望む」」
「望みを糧とし力を欲する。」
「「望みを糧とし力を欲する」」
「我の望みは」
「我の望みは悟くんを守ること。」「我の望みは支配、完全なまでの支配」
「その望みを聞き入れ能力を顕現させよ!」
「「その望みを聞き入れ能力を顕現させよ!」」
言い終わると共に悟と美穂の体は光に包まれしばらくして光が発散した。
「これで君たちに能力が発現したはずだよ。」
悟と美穂は急いで自らのスキルを見る。
名前 神崎 悟
レベル1
職業 魔物使い
錬成士
スキル精神支配
空間支配
時間支配
全属性使い(オールアトリビュート)
眷属契約
眷属支配
眷属ステータス分配
眷属能力分配
錬成
召喚
契約
契約解除
常時発動スキル
無詠唱魔法
神殺し
能力支配
経験値必要数1/100
神のご加護(補正+500)
神の魔物使い(ユニークスキル)(補正+99999)
創造者
隠蔽(SS)
名前 椎名 美穂
レベル1
職業 賢者
スキル全属性使い(オールアトリビュート)
全異常耐性
転移魔法
重力魔法
時間操作
精霊魔法
サーチ
常時発動スキル
無詠唱魔法
範囲拡大
危険察知
未来視
闇属性特化
光属性特化
隠蔽(SS)
解析(SS)
必要経験値1/100
常時回復
常時MP回復
「さぁこれで君たちも後には引けない。僕ら神に反逆するものたちとしては君たちに期待している。必ずこの理不尽な神の遊戯を壊してくれるとね。」
「神を殺すのに必要なら壊すし必要ならほっておくよ。」
「私は悟くんについていくだけだから、それを邪魔するやつは容赦しない。」
「俺と美穂は邪魔するやつは容赦しない。だから神が立ちふさがったらその全てを潰すまでさ。」
「そろそろ時間だ。転移させてたけど元の異世界に戻すね。これからいろんな事があると思う。世界中に僕ら反逆者の精霊達がいると思うから良くしてやってあげてよ。」
「分かった。」
「それと先に転移させた8人が持っていた能力がそれぞれのダンジョンにある。それらは帰るときに必要になるから是非回収した方がいいよ。」
「あぁ、回収しておく」
「じゃあね。君たちに祝福があることを」
「じゃあな」 「またね」
悟と美穂は闇に包まれたかと思うとダンジョンの中にいた。
少年少女は神に反逆する。
神の遊戯を終わらせるために
神に復讐するために