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5話 夢の続き…… そして少年は望む 前編

楽しんでもらえたら嬉しいです

 その日、世界の仕組み(カラクリ)を知った。


 そして少年は神に……神の遊戯に挑む。


 player(人形)からplayer(人間)になるために……






 「…………お父さんは、私を守るって、一緒にいてくれるって言ってくれた。なのに……」




  「ウソつき……」




 少女の悲痛な叫びが木霊するなか少年は抱きしめ胸を貸すことしかできなかった。







 あのとき警察が言っていたことを聞いていたのは少年だけではなかった、少女にも聞こえていたのだ。

 

数時間前……



 悟は事情聴取を終えたあとに家に向かった。

 

 悟は、弁護士の父と母を持つ子供で幼い頃から両親のしつけ、約束を守ってきた。

 厳しくはあったものの誉められる時には、両親揃って「良くできたな!」と甘やかすように誉められた。

 

 家の入り口に近付くと違和感を感じた。普段つけられている明かりが灯っておらず、周囲が異様に静かだったためだ。


    「ただいま」


 悟はそう言うが返事は帰ってこない。普段ならすぐに「お帰りなさい」と母親が返事をしてくれるはずだ。

 その事に更に不信感を抱かせる悟は手にキラキラと光るものをもってリビングへと向かった。



 「ッ! あ、あ、あぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー!」




 リビングに入った少年は、ある光景を見ると叫びながらそちらへ走って向かった。



 一人の男が室内を物色しており、その横に母親、そして父親と思われる物が倒れていた。 

 「くそ、こいつらいったいどこに隠したんだ。」


 男はイライラしたのかテーブルやイスを蹴り飛ばしひっくり返していた。

 

 「まさか、あいつを殺したのに、協力者までいたなんてな。」


 ギィ



 男はドアの開く音に気付き振り向いたときには、少年は、叫びながら刃物を振り回しこちらへ走ってきていた。


    グサッ!



 男の腹に深く突き刺さる。

 

悟がなぜ刃物を持っていたかというと、両親は仕事が弁護士のため少なからず恨みを買うだろうと予想し、庭にある上木鉢のしたにナイフを置いていたのだ。もちろん悟も例外なくその事を知っていた。

 不審に思った悟はとっさにナイフを片手に家へと入ったのである。


 そして、リビングにはいったら、倒れている両親と正人を殺したと思われる警察の男が部屋のなかを物色していた。

 それを見た悟は頭のなかが真っ白になり、どす黒い殺意に飲まれた。

 そして怒りに任せナイフを男の胸元に抉るように刺した。

 「お、おまえは……     ぎゃぁーーーー」

 

 男の悲鳴が家の中に響く。


 グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ  グサッ グサッ グサッ






 悟は男が生き絶えていたのにも関わらず刺していく。


 


 少年は犯人を刺し終えると家を出た。


 これからどうしよう

 いっそのこと死ぬか



 そういえば、あの娘はどうしてるかな。あの警察の人に正人は狙われていたようだけど……



 (え? ちょっと待てよ。てことはあの少女とその母親が狙われるかもしれない。)

 そう考えた悟は少女を助ける術を考えた。

 だが、悟はどこに住んでいるのか知らなかった。


 (くそ! どこに住んでいるのかわからないんじゃ意味ないじゃないか)


 悟は少女を助けたくて、同じ思いをしてほしくなくてただ、少女を守りたいと思い、住宅街をひたすら探して走っていた。



 ふと悟は気づいたズボンの中に何か入っている。


 「こ、これは」


 


 ズボンの中に入っていたのはきれいに折り畳まれ少年へと書かれた一通の手紙だった。




 少年へ



 君が、これを読んでいる時にはもう僕は死んでいるだろう。

 君が僕を説得したあとに、君がトイレに行きたいと言った時にこれを書いたものだ。

 君なら……賢い君なら任せられる。僕が死んだあと多分君の両親も狙われるだろう。 

 恐らく僕の妻も……、だから君が守ってほしい。頼む、少年だけしか頼める者がいない。

 住所を書いておく。訪ねてみてくれ歓迎されると思う。







     だから








 悟くん娘をよろしく頼む!


   椎名 正人より

 

 

 ▲

 


 (な、なんで名前を知っていたんだ。あのとき僕はまだ名前を行ってなかったはず。)

 悟は、手紙を見て不自然に思った。正人と悟は初対面だったはずだ。

 なのになんで……



 悟は住所を見るとそこへ向けて走っていった。



 


 家は走って10分も掛からなかった。悟の家と同じく住宅街にあり悟の家と比べるとやや小さいが一般的な家が並ぶここではとても大きく見えた。




 悟は意を決して入り口を開けようとする。



     カチャ



 悟が入り口を開けるとそこには廊下にうずくまって泣いている少女と胸を刺されて周りを血で濡らしている母親と思われる死体があった。


 「何があったの?」

 悟は優しく少女に問いかけた。



次は1日2日立ってから投稿しようと思ってます

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