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ナイトキャップ

作者: 大冨虹子

夕べ私は、ワインを

誰かの代わりに眠りました。


「夜の友達は足音が無いの」

と私のママが言う


大切な物はひとつだけ

心に留めておけばよくて

亡くした愛には花束を

飾って忘れてしまうだけ


あなたの知らない場所で

私は毒を孕む

転がり落ちて行ったら

私を軽蔑してよ


昔、愛したあの人は

今も寂しい生き方を

紛らわすために働いて

夜になったら泣くんだろう


夢見がちなあなたは

私を天使だと言う

汚れを見もしないのに

勝手な事を言うのね


あなたの知らない場所で

私は毒を孕む

転がり落ちて行くから

私を軽蔑してよ

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