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悪魔達の生活  作者: 鍵宮 周
リックの迷走
53/80

ハイジャック犯

テレビでやっていたニュースとは

『ある所へ行こうとしていた飛行機がハイジャックされた』

 ということだ。いつもなら「ふーん、ハイジャックか」などと他人事なんだが。そのハイジャックされた便はリックが乗っていった飛行機なのだ。

「あ、あの!ロ、ロイさん!」

「まーた、面倒事になりそうだな」

「そんなこと言ってないで!」

「落ち着け。まずは情報収集だ」

 ということで、テレビのニュースを見ることにした。

 そのニュースによると、飛行機は燃料補給中の時間でハイジャックされたらしい。今、その飛行機は出発した空港(リックたちとさよならした空港)に戻ってきているらしい。

「……情報少ないですね」

「まあ、本人から聞けばいいだろう」

 こんなときにこそingを使うところだ。ingはメールの他に通話もでき、通話は声に出さなくてもできる(頭で浮かべた言葉が自分の声で送られる)のだ。さーて、リックさんは出るかな?着信拒否とかされてないといいのだが。

 しばらくコール音が続くと、

『あ、ロイ!えっと、今!』

「わかってる。ハイジャックだろ?すでにニュースになっている」

『う、うん!』

「それよりも声出してないよな?」

 こっちからだと声に出しているのか出してないのかはわからない。

『うん。出してないよ』

 なお、俺はリンにもわかるようにスピーカモードにして声に出して通話してる。

「よし、じゃあ。今どんな状況なのか教えてくれ」

『わかった。えっとね……』

 リックからの情報によると、ハイジャック犯の人数は不明(とにかく多数だそうだ)。武装は基本的に銃らしい。当たり前だが乗客は全員人質。リックとリック父とでなんとかしようとしたいのだ、敵の数が多いらしい。

 てな、感じだな。

「あの、ロイさん」

「ん?」

「それで、どうやって助けるんですか?」

『ちょ、それだけはやめてよ!』

 なお、リンもグループ通話として入れているので、リンの声もリックに聞こえる。Skype見たいなもんだ。

「なんでだよ」

『今、こっちは地上から何メートル離れてると思うの?』

「何メートルだ?」

『……わからないけど』

 なんだよ。って、今はこんなことどうでもいいんだよ。

『そっちに着いた後でもいくらでもチャンスはあるからさ。だから、それまで待ってて』

「いやー、俺も最初そう思ってたんだけど」

『え?』

「もう、手遅れだわ」

『どういうこと?』

「今もう向かってるんだわ」


 リックに電話をかけている途中、ユミさんからメールが来た。ingは通話しながらメールもできたりしちゃうので、メールを開くと、

『助けに行くんでしょ?協力するよ』

 という、メールが来た。どこでリックの乗る便を知ったのかなど疑問に思ったがツッコんでる場合ではないので、俺は即効で

『お願いします』

 という、返信をしたらそれこそまたすぐ

『外出ておいで』

 と来た。俺は意味の分からないままリンを連れ、外に出たらユミさんが乗っているヘリがあった。


「と、言う訳なんだわ」

『え、ってことは?』

 その瞬間、先頭の方からハイジャック犯と思われる声で「お、お前は!?」と聞こえてくる。そして、ロイの声が聞こえてきた。

「どうもー、宅配便でーす。お届けの品はピザとブタ箱行きのチケットでよかったでしょうか!?」

通話のシーンは基本的にそのシーンの目線のキャラが「」で、通話相手が『』となっております。

しかし、最後のリック目線のシーンでは混乱しないようにとロイは「」でリックは『』となっております

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