脳内サミット
いつのまにか俺は涙を流していた。
「俺は……何をしていたんだ」
悔やんでも悔やみきれない。それだけ今の自分を恨めしく思っている。
何が俺たちは何もできないだ。かっこつけやがって。今思い出したらなんか反吐が出そうだ。
「寂しい……ね」
寂しいならどうすればいい。まあ、ぶっちゃけた話リック含めた四人を連れ戻せばいいだけだ。しかし、どうやって?
「……知るか」
容量の少ない頭をフル回転させて考えてみるが、いい案がこれっぽっちも浮かんでこない。どうしたらいいのかね、まったく。
しばらく考えていたら、まずまずいいと思われる案が出てきた。
『リックを無理矢理でも連れ戻す』
…………アホか俺は。いつの時代のドラマだよ。あれか、結婚式の最中に扉を乱暴に開けて、好きだった女性を助けにいくみたいな感じか?
いやいやいや、ちょっと待て。まず、今の状況がこれと少しも一致していないな。うん、却下。まず、リックが戻ってきたいのかどうかも微妙だからな。
そして俺はまたうんうん唸って考える。
『シャミ、リン、ミュウを無理矢理でも(以下略』
アホだ。正真正銘の馬鹿だよ俺は。いつの時代のドラマだよ。あれか、(以下略
なんで今の考えが出てきたのだろう。俺の頭はもうファミコン以下のようだ。(あ、ちなみにだがファミコンやロクヨンのソフトの金属端子部分に息を吹きかけてたりするが、あれは駄目らしいな。なんか、サビらせるだがどうだかで)
さて、余談もしたことで俺は再び考える。
『諦める -GAME OVER-』
…………。俺の頭がショートしたようだ。GAMEOVERってなんだよ。コンティニューとかねえよ。てか、もししたとしてもセーブポイントをどこだかを教えてほしい。
落ち着け、落ち着け。ひとまず深呼吸だ。ヒッ・ヒッ・フー。ヒッ・ヒッ・フー。……なんか違ような。まあ、いいか。
さて、ある程度落ち着いたところで、考えよう。
『相談』
おお、なかなかいい案ではないか?しかし、誰に相談すればいいんだ?
『ユミさん?』
まあ、一番相談する相手としてはいい人だろうと俺は思う。しかし、個人的な意見を挟むと、あの人にはこれ以上迷惑をかけたくない。なんか俺を好き(自分で言うと恥ずかしいな)みたいな発言を堂々として、俺に世話を焼いてくれるが、迷惑はなるべくかけたくないのだ。
さて、ではどうしようか。
『ジンはどうだ?』
あいつは見た目は少しチャラいが人の話はよく聞くいいやつだ。あいつも相談相手としてはいい人だと思う。しかし、なんか気が進まない。なぜかは知らん。わかるやつは教えてくれ。
あと、相談できるのは……。
『あの店員さんはどうだ?』
名前は知らないが、あの店員さんなら聞いてくれそうだ。しかし、シャミ関係のこととなるとなんか気が進まない。てか、この頃会ってないな。今度機会があったらの店に行って挨拶でもしてくるか。
『……あと誰いるかな?』
……俺顔、狭っ!こう考えてみると、仲のいい人いないな。商店街の人たちとも仲がいいが、こういうことを相談するのはちょっとな……。
くそっ、相談をするという線は消さないといけないみたいだな。
あーーあ、また考えないといけないのか。さて、俺の脳内サミットはまだ働いてるかな?
『もう、考えるの明日でいいだろう。疲れた』
そうだな。やめるか。そろそろのぼせてきたしな。
俺は考えるのをやめ、湯船から出た。まだ、リックが出発するまでは時間がある。ゆっくり考えようではないか。
更新が遅れて本当にすみませんでした!!
活動報告にも書いていましたが、なかなか書く機会がありませんでした。
本当にすみません。
これからも応援してもらえれば幸いです。




