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悪魔達の生活  作者: 鍵宮 周
ingとギルド
39/80

大発明

 その日の夜のことだった。夕食も食べ終わり、少しお菓子を食べながらバラエティを見ていた。しかし、急に画面が変わり、ニュースキャスターが1人映っていた。左上にはLIVEの4文字が並んでいる。

「まーた、緊急事態か?」

「かなー?」

 一緒にお菓子を食べていたリックと話していると、キャスターが


『これから魔王様からの大事な報告があります』


 と言い、画面が再び変わった。そこはよく会見などで映し出されるところだった。

「前から思っていたがこれは魔王城の中なのか?」

「そうだよ。私のところに来る途中見なかった?」

「そんな余裕なかったからな」

 普通はそこには横長のテーブルとマイクぐらいしか無いのだが、今回はすりガラスがある。そして、魔王と思われしき影がガラスの奥に座る。

「なぜすりガラス?」

「魔王様は顔出ししないんだよ」

 ……それって、普通ダメなんじゃないか?

「なんでそんなことを?」

「魔王様曰く、なんか恥ずかしいみたいだよ」

「マジかよ……」

 俺はシャミの説明を聞いて、呆れていた。よくそんなことで、長を務められるな。


『急に緊急会見を開いたのには理由がある』


 だろうな。無かったら少しキレるよ。


『大事な連絡が2つほどできたから報告することにしたのだ』


 いいからその大事なことを教えろ。


『このことを考えてから実行するまでには長く、辛い道のりであった……』


 なんか語りだしたよ魔王さん。

「すまん、これってどれくらいかかる?」

「魔王様のこのどうでもいい話は短くて5分、長くて大体30分ぐらいかかるね。ちなみに今までの最長時間は1時間だったよ」

 リックは浅はかな俺に説明してくれた。……ってか、リックも今どうでもいいとか言ったよな?それで魔界は大丈夫なのか?

 魔王のどうでもいい話の途中、俺とリックはお菓子を食べながらダベっていた。ちなみに、シャミ・リン・ミュウの3人は真剣に聞いていたと思う。俺たちとは大違いだ。

 で、魔王の話は大体10分ぐらいで終わった。


『まず、最初の報告は……えっと、なんだっけ』


 魔王は手元を見て、カンペか何やらを見ていた。それにしてもこんなんで大丈夫か?


『これだこれ。で、最初の報告はギルドの設立だ。これはワシも何回か考えたのだが、その時は必要ないとも判断し、建てなかった。しかし、今回の天使襲撃の件で、今回に至った』


 ギルドってあれか?モンハンとかでよく聞くやつ。ラノベとかの異世界もので良くあるやつだったはずだ。ああ、ここも異世界か。


『ギルドのことについて説明しよう。ギルドは一般の悪魔などは関係なくすべての人が依頼を頼める場所だ。しかし、その依頼を受けられるのは契約悪魔だけだ。なるべく、負傷者は増やしたくないのでな』


 少しわからないワードが出てきた。

「リック、契約悪魔って?」

「ロイとか私たちのこと」

 簡潔に教えてくれた。


『報酬金などは依頼を頼む人に任せる。なるべく、その依頼内容に合った金額で頼む。少ない場合は少しこっちからも支援しよう。また、ワシからも各地域にも依頼を出すこともある』


 まあ、要するにそこにいけば依頼を受けられて、仕事ができるっていうことだな。まさにゲームの世界だな。モンハンとか。


『言い忘れていたが、ギルドは契約悪魔がいる町すべてに設置する。……ひとまず説明するのはこれくらいだろう』


 所々のことしかわからないがなんとなくはわかった。


『次は2つ目の報告だ。これはギルドよりもすばらしい報告かもしれん。これを発明した時は作ったワシ自身も驚いた。もうワシ天才だよね?みたいな感じだったぞ』


 ……ここは突っ込むのをやめておこう。もう天才でいいだろう。


『まずはこれを見てほしい』


 魔王が指をパチンと鳴らすと、女悪魔がやってきた。その女悪魔は小さいボタンみたいなのを持っている。……それにしても、どっかで見たときのある女悪魔だな。誰だっけ?


『それは……そうだな、チップと言う』


 完璧今考えたな。


『そのチップを付けることにより、目の前に画面が現れ、なんかいろいろできる。まあ、付けるというか頭の中に埋め込むって形だがな』


 とてもアバウトな言い方だな。


『あ、その画面は装着者にしか見えんことになっている』


 そういうことよりどういうものなのかわかりやすく説明してほしい。


『すみません、もっとそのチップのわかりやすい説明お願いします』


 たまらず記者が聞いた。


『おお、すまんな。……わかりやすい説明か……。そうだな、これを使うと手紙など使わずにも連絡を取ることができる。もちろん、装着者同士だがな』


 今の説明を聞くと、人間界のメールみたいなものだろうか。


『おまけに通話もできる』


 まさに携帯電話みたいなものみたいだな。


『今はこの2つの機能ぐらいしか無いのだが、これからいろいろな機能を付けていくつもりだ』


 メールと通話ぐらいしかできない携帯電話と思っていいだろう。しかし、端末がいらないと言うところを見ると人間界のものよりよっぽどすばらしいものだろう。


『そしてこれの名前は未来へと進んでいくという気持ちを込めてing(イング)と言う名前にする』


 ingの形って英語で現在進行形だったよな?……ああ、組み合わせで未来形にもなるか。ここで中学の英語の内容が役に立つとは。


『明日からこれをみんなに広げたいのだが、まだまだ数が足りない。すまないが、最初は特定の地域の契約悪魔だけに普及させる。なるべく早く、全員に普及させるように努める。このingは後々魔界には必要不可欠の物と考えるので無償で普及する』


 無償とは太っ腹だな。


『ワシからの会見は以上だ。この後は各テレビ局のキャスターに明日普及する地域を発表してもらう』


 そして、画面がキャスターが移っている画面に変わった。変わった時に魔王の声で『よし、終わったから飲みに行くか』とか聞こえた気がする。まあ、気のせいだろう。


『これから発表する地域の契約悪魔は明日魔王城に行き、チップを付けてもらってください』


 そして、キャスターは淡々と地域を発表していく。驚くことに最後の方にこの地域の名前も呼ばれた。

「お兄ちゃん!今の聞いた!?ここの名前呼ばれたよ!!」

 と、シャミを始め、俺以外のみんなが盛り上がっていた。


『最後にギルドの設置も明日から始まります。契約悪魔はそれを手伝ってください。これは魔王様からの依頼でもあります。では、これで緊急会見を終わります』


 そして、画面は元のバラエティ番組に戻った。

「まったく、みんな盛り上がりすぎだよ。ねえ、ロイ」

 リックが俺に話しかけてきた。残りの3人はまだキャッキャッ騒いでいる。

「お前も盛り上がってたけどな」

「も、盛り上がってなんかないよ!」

「はいはい」

 俺はツンデレっぽいキャラを軽く受け流した。

 明日はなんかいろいろ大変みたいだな。

なんか説明ばっかりになってしまいました

書いている自分も大変でした

これからはingとギルドを使い、もっといい作品にできるようにがんばっていきます

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