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悪魔達の生活  作者: 鍵宮 周
シャミの消失
25/80

戦闘

天国=天界です。

下手な戦闘シーンですが長い目で見守ってください。

「こりゃひでぇ」

 城までやってきた。城はけっこうやられていた。あちこちに穴が開いていた。恐らくだが大砲みたいなものでも打ち込まれたか何かしたのだろう。

「あれはなんだ?」

 俺は城の上部をくるくる旋回している戦闘機みたいなのが複数いる。

「あれは戦闘機だよ」

 そのまんまだった。戦闘機が戦闘機を撃ち合っているところを見ると、魔界軍と天界軍の戦闘機なんだろう。

「敵……」

 城の門の前に天使が立ちはだかっていた。その前には城の兵士たちと思われる悪魔が死んでいた。ひどいものだと肢体バラバラになっていたり体と頭が離れているやつもいた。酷いことしやがるな。本当に天使なのか?

「相手は本気らしいな」

「じゃあ、行くよ」

 俺とリックは並んで走っていった。リンは俺たちの少し後ろを走ってくる。これは確実に俺たち2人を援護するためである。

「返り討ちにしてやれ!」

 天使どもは雑魚しか言わないようなセリフを言った後、俺たちを迎撃する構えに入った。

「オラッ!」

 俺は長くて扱いづらい二刀を使って近くの天使を斬りつけた。

 血が勢いよく噴き上げた。この瞬間俺は少し躊躇いを感じてしまった。ついこの前まで一人の市民として普通に暮らしていた俺が戦場に一人の兵士としているのだ。この躊躇いが駄目だった。いつのまにか敵が後ろに来ていた。

「死ねぇ!」

 俺は反射で目を瞑ってしまった。こんな状況で目を瞑るなどタブーだ。俺は急いで目を開けるとそこに敵はいなかった。

「ロイさん、大丈夫?」

 リンに助けてもらったようだ。

「ああ、助かった」

 次の敵を捉えようとして周りを見たら他の天使はすでにやられていた。

「こんなのチョロイ、チョロイ」

 どうやらリックが倒したらしい。こいつはどこの鬼神だ?

 俺が唖然としていると

「ほら、ロイ!行くよ!」

 リックに声をかけられた。

「お、おう!」

 俺は一足遅れて、城の中に入っていった。


 城の中では他の悪魔が天使と戦っていた。パッと見、明らかに苦戦している。悪魔と言ってもここにいるただのしがない兵士だ。転がっている死体の数も悪魔の方が多い気がする。強い悪魔は辺境の地に住んでいるやつが多いらしいので、まだ到着していないのだろう。

「リック!まずどうする!」

「ひとまずここのロビーを解放しよう!」

「了解!」

 俺は近くで鍔迫り合いしている天使に斬りかかった。天使は鍔迫り合いに集中していたため、こちらに気づかず、あっさりと倒れた。

「邪魔しちまったか?」

 俺は天使と鍔迫り合いしていた兵士に聞いた。

「た、助かりました」

 俺はその言葉を聞いたあと、また近くの敵に斬りかかった。

 奇襲をしたわけでもないのでさっきの天使みたいにやられなかった。

 こっちは二刀流のため手数が多いが剣の重さで少し振り回されてしまう。身軽に動けない。相手は一太刀、一太刀を見極めて、確実に避け、受け流していた。

 明らかに俺の経験の無さが決め手に欠ける。そして俺が隙を一瞬見せたとき

「隙ありっ!」

 マンガでしか聞けないセリフと共に俺に斬りかかった。

「くっ!」

 紙一重で避けた。しかし、頬がすこし切られた。俺が体制を整える前に敵はすでに体制を整え、俺に斬りかかってきた。

 俺は後先考えず、横に飛び込んだ。避けたのはいいが、もう一撃来たら避けられない無様な格好になっていた。

「とどめっ!」

 敵は剣を頭の上に振りかぶった後、力なく俯いた。

「ロイ、大丈夫だった!?」

「すまん、助かった」

 そう、リックがその敵を先に殺したのだ。

 リンは無表情で銃をぶっ放している。無表情すぎて逆に怖い。そして、最後の敵を倒してくれた。

「じゃあ、上行くよ!」

 俺たちは階段で次の階に向かった。


「オラオラオラオラァ!!」

 俺はどっかの筋肉野郎が言っていたセリフと共に敵を薙ぎ倒していった。顔に血しぶきがかかろうと気にしない。シャミのためだ。躊躇っては先に進めない。

 そして、俺たちは順調に一階一階確実に上がっていった。

「シャミのいるのは何階だ!?」

「7階!!」

「まだ上か!」

 今は3階から4階にあがる階段の途中だ。ここは城のはずなのに10階まであるのだ。俺のイメージだと城は3、4階しかない。

「強いやつはいないのか!!?」

 4階から怒声が聞こえる。

「自分に余程自信があるやつがいるんだな」

「面倒だね」

 実際に4階に来て、そいつの顔を見た。そいつはがっちりと鎧を着て、筋肉隆々としているやつだった。……本当に天使か?

 そいつは俺たちを見て

「おい、そこのお前、俺と戦え!」

「パス」

「は?」

 俺は普通にスルーして、そいつの横を通り過ぎた。

「ちょっ、待て。せめて話だけでも!」

「暑苦しいからヤダ」

「え!?」

「てか、お前天使じゃねえだろ」

「お前、それは……言うな!」

 どうやら言ってはいけないことだったらしい。

 そして、そいつは俺に持っていた大剣で斬りつけてきた。

「ロイ!ここは私に任せて!」

 リックが大剣の攻撃を防いでくれた。

「頼んだ」

 俺はリックにここを任せて、リンと一緒に次の階に進むことにした。


 5階は1階と同じようにロビーが広がっていた。2、3、4階はそれぞれ違う感じだった。と、だけ言っておこう。

 この階でも天使が占領していた。

「よし、行くぞ!リン!!」

「うん」

 俺もすでに戦いに慣れていた。次々とやって来る敵を殺していった。こう楽に戦えるのはリンが的確な射撃をして、俺をサポートしてくれるからだ。

 俺たちが少し戦っていると下からすぐに仲間がやって来たのでこの階は仲間に任せることにして次の階に進んだ。


 6階は休憩所みたいになっていた。ソファーがあちこちに転がっているのから考えられる。

 敵がいないと思い、すぐに次の階に進もうとしたら、窓の外から矢が次から次へと飛んできた。

 ソファーに隠れ、すべて避けたあと、窓の外を見てみると、たくさんの天使が飛びながらこちらを弓で狙っていた。

「くそっ!面倒臭いな!!」

「ロイさん、ここは私に……」

「え、でも」

 しかし、よく考えたら、リンは遠距離、敵も遠距離である。ここは同じ遠距離のリンに任せるのが一番だ。

「……リン、任せたぞ!!」

 俺は次の階に進んだ。


「……マジかよ」

 シャミがいると思われる7階はホテルの廊下のようになっていた。

 そして、そこにはかなりの数の天使がいた。

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