第6話 城を出ても、会議は止まらない
投稿の見直しをしないと
うつけとは理解できないという意味合いもあるよ
城からの帰路。
夕陽は海を赤く染め、馬の影が長く伸びていた。
「桜、まなのこと…気に入ったのか?」
父・綱胤が何気なく尋ねる。
「うん……ちょっとだけ」
(“ちょっとだけ”って便利な言葉よね。使い勝手がいい)
「家臣たちが言っておったぞ。
“うつけ姫が、あれほど人に懐くとは珍しい”とな」
「珍獣扱いされてるね、まな」
「そなたもな」
「え?」
「珍しいという意味では同類だ」
(親子で失礼すぎる)
家に戻ると、母・正木 椿 が囲炉裏の火を整えていた。
「おかえり、桜。綱胤様もご無事で何より」
「ただいま!」
華は桜の顔を覗き込む。
「まあ…また難しい顔してる。城で何かあったの?」
「何もない!」
「即答が怪しい」
兄・正木 綱吉10歳 が呆れた声で言う。
「桜ってさ、考えてるとき眉毛が寄るよな」
「寄せてない! 勝手に寄ってるの!」
「それを寄ってると言うのだ」
祖母・正木 志乃 が微笑みながら茶を差し出した。
「で、桜。城はどうじゃった?」
「……天井は知らなかった」
全員が固まる。
「いや、知っておけ天井くらい」
(違う。私の基準で言ってしまっただけ)
桜は縁側での会話を思い出す。
(まなが “褒め言葉じゃん!” って言ったとき、家臣たちの顔がすごかった…)
「まな、いい子だったよ。すごく元気で、思ったことすぐ言って、すぐ動いて、転んで、笑って、また走って」
「それは“元気”ではなく“嵐”だ」
綱吉がツッコむ。
「でも桜、楽しそうだったよね?」
「た、楽しくはない!」
「いや楽しいと言っている」
(家族、私の感情の解釈が雑ッ!)
桜の脳内感想
(うつけって呼ばれてるけど…まなは人の話を聞く耳がある)
(あと、すぐ行動するのは武器になる。私は考えすぎて止まるタイプ。つまり…)
「まなは、私の足りないところ持ってる」
「え?」
「なんでもない!」
(また漏れた。思考が口からダダ漏れだわ)
母・椿が優しい声で言った。
「桜、里見の姫様とこれからも仲良くしても良いのよ?」
「しても良い?」
「しなくても良いが、しても良い」
(選択肢の与え方が投げやり)
桜は腕を組んで宣言した。
「……する!」
「おお、素直!」
「素直じゃなくて戦略!」
「戦略で友を作るな」
(うっ…正論)
桜は改めて、家族に向き直った。
「ねえみんな。まなはね——“うつけ”って言われてるけど、それってまだ誰も扱い方わかってないだけだと思うの」
「扱い方?」
「そう。荒馬も、鍛えれば名馬になるでしょ?」
「姫を馬で例えるな」
(また正論)
志乃が笑った。
「じゃが桜の言いたいことはわかる。
まな姫は…里見の未来を変える“芽”かもしれぬな」
「でしょ!? だから——」
(いかん、また改革話に飛びそう)
「だから?」
「……だから! まなは まな!」
(まとめ方が雑になった)
全員が笑う。
◇ 城から帰った桜の本当の感想
夜。
桜は布団に潜り、天井を見ながら呟いた。
「知らない天井じゃなくなったな…」
(あれ、これ前にも言った気が——いや1回だけのはず!)
(……でも、ここは悪くない)
◇ 正木家と里見家の距離
翌日、母が桜の髪を結いながら言った。
「桜、里見家はね。
あなたを“特別な友”として見てるみたいよ」
「と、ともだち なのに 特別ってなに」
「“うつけ姫の初めての友”というだけで、もう物語だ」
父が笑う。
「……そっか」
(物語…いい響きね)
感想、ダメだし、よろしくお願いします




