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『戦国姫の脳内戦略会議』  作者: れんれん


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129/147

129話 「それでも攻めてくる相手が現れたら?」

桜の沈黙

まな姫の問いは、静かだった。

「……それでも、来る者がいたら?」

その場の空気が、少しだけ重くなる。

桜は、すぐには答えなかった。

地図でも、帳簿でもなく、

自分の胸の奥を見つめるように。

② 桜の結論は、冷酷だった

「来ます」

短く、はっきり。

「必ず一度は来ます」

慈光尼が、目を細める。

「理由は?」

桜は言った。

「損得ではなく、

 思想で戦う人間がいるから」

名を欲する者

恐怖で支配したい者

他者の成功を許せない者

「そういう人は、

 損をしても攻めてきます」

③ 桜は、初めて“抑止の限界”を言葉にする

「抑止は、

 “合理的な相手”にしか効かない」

百地が、低く唸る。

「……確かにな」

④ だから用意するのは「見せしめ」ではない

「だから私は――」

桜は、ゆっくり続けた。

「一度だけ、勝ちます」

全員が息を呑む。

「派手に、残酷に、

 ではありません」

「徹底的に、記録が残る形で」

⑤ “勝つ”の定義が違う

桜の言う勝利は、戦場の勝利ではなかった。

侵攻理由を潰す

補給線を断つ

内部の不満を暴露する

商人が離れる状況を作る

朝廷・寺社・商圏に情報を流す

「戦が終わった時、

 攻めた側だけが弱る」

慈光尼が、ゆっくり頷いた。

「見せるのは力ではなく、

 “結果”か」

⑥ 百地の一言

百地は、短く言った。

「一度やれば、

 二度目は来ない」

「忍びの世界でも同じだ」

⑦ 桜の“覚悟”が初めて口に出る

桜は、視線を伏せたまま続けた。

「……その時は」

「私が、表に出ます」

まな姫が、思わず立ち上がる。

「桜、それは――」

「知っています」

桜は、静かに遮った。

「私が“原因”になる覚悟です」

⑧ 桜が恐れていること

「制度は、

 人を守ります」

「でも――」

一拍置いて。

「人は、制度を守れません」

だからこそ。

「壊すなら、

 私を壊させる」

その言葉に、誰もすぐには反論できなかった。

⑨ まな姫の答え

沈黙を破ったのは、まな姫だった。

「……それは、

 姫として許可できない」

桜が顔を上げる。

「桜が消えるなら、

 里見が消える」

「ならば――」

まな姫は、はっきり言った。

「私が、盾になります」

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