表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『戦国姫の脳内戦略会議』  作者: れんれん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

128/152

128話 敵にとって“攻めると損をする領地”の設計

――勝てないから攻めない、ではない

――攻める理由が消える

① 桜の結論は、あまりにも地味だった

桜は、地図を前に言った。

「……攻められない領地、じゃない」

皆が顔を上げる。

「攻めても、割に合わない領地です」

慈光尼が、ゆっくり頷く。

「恐怖ではなく、損得か」

② 戦国の「攻める理由」を分解する

桜は、指を折りながら整理する。

戦を仕掛ける理由は、実は単純。

土地が欲しい

人が欲しい

富(年貢・商い)が欲しい

威信・実績が欲しい

「じゃあ――」

桜は、静かに言う。

「それ全部、手に入らない構造にする」

③ 土地を“奪っても意味がない”場所にする

まず、土地。

「里見の強みは、土そのものじゃない」

灌漑の知識

作付けの工夫

保存・流通の仕組み

医療と衛生

「これ、人がいないと機能しない」

慈光尼が補足する。

「つまり、土地だけ奪っても

 運営できぬ、と」

桜は頷く。

④ 人が“逃げる構造”を作る(ここが重要)

「次、人」

桜は少し言葉を選んだ。

「戦になったら、

 里見の民は――逃げます」

場が、静まる。

「戦うために残らない。

 生きるために逃げる」

医療網

食糧備蓄

受け入れ先の村

商人ネットワーク

百地が、低く笑った。

「奪った城に、人がいない。

 年貢も取れぬ」

⑤ 富を“外に出しておく”

「富も同じです」

桜は帳簿を示す。

「金は、里見に“留めない”」

商人の手に分散

京・堺・南蛮へ循環

物資は契約で動く

「城を落としても、

 金庫は空」

これは、略奪戦争の否定だった。

⑥ 威信を“壊せない形”にする

最後は、名。

「里見は――」

桜は少しだけ、間を置いた。

「壊すと、悪者になる領地になります」

医療を支える

飢饉時に米を出す

技術を広める

公家・商人・寺と繋がる

「攻めた瞬間、

 敵は“敵”になる」

まな姫が、はっと息を飲む。

「……評判そのものが、盾」

⑦ 慈光尼の評価

慈光尼は、静かに言った。

「これは、防衛ではない」

「包囲だ」

敵を囲い、

選択肢を奪う。

⑧ 百地の視点

百地は、腕を組んだ。

「忍びがいらなくなる戦だな」

「だが――」

視線を桜に向ける。

「成功すれば、だが」

⑨ 桜の覚悟

桜は、はっきり言った。

「失敗したら、

 一気に崩れます」

「だから、

 一つずつ制度にします」

感情ではなく、構造。

奇跡ではなく、仕組み。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ